種別 論文
主題 プラント添加型流動化剤を用いた流動コンクリートの高温時の品質
副題
筆頭著者 山本泰彦(筑波大学)
連名者1 竹内徹(藤沢薬品)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 269
末尾ページ 272
年度 1986
要旨 1.序
 流動化コンクリートは、各種の工事に用いられるようになって来ているが、従来の流動化剤を用いる場合には、コンクリートのスランプロスが大きくなる傾向にあるため、現場で流動化を行うことが多く、このための装置や人員を現場に配置しておかねはならない問題がある。また、ベースコンクリートと流動化コンクリートの双方について、品質管理を行わなけれはならない短所もある。
 木文は、上記の問題点を解決する手段として開発されたスランプロス低減効果を有する各種のプラント添加型流動化剤を対象とし、これらをコンクリートの練りまぜ中に添加して製造した流動コンクリートの諸性質を高温の条件下で試験した結果について論じたものである。
5.結論
 流動コンクリートの諸性質を30℃の条件下で試験した。実験の範囲で次のことが言えると思われる。
(1)プラント添加型流動化剤の所要添加量は、固形成分量で比較しても、銘柄によって相当に異なることがある。この理由としては、新種の流動化剤が開発されたこと、副成分の量が互いに相当に異なること等が考えられる。
(2)流動コンクリートのスランプロスは、通常の軟練りコンクリートのスランプロスより小さいが、用いる流動化剤の銘柄によって著しく異なる。
(3)流動コンクリートのスランプロスは、練り上り直後のスランプが大きいほど小さい傾向にある。
(4)流動コンクリートの凝結は、通常のコンクリートの場合より1.5〜4時間程度遅れ、この遅れの程度は従来の流動化コンクリートの場合と比較すると可成り大きい。これは、プラント添加型流動化剤のスランプ低減性能が流動化剤の凝結遅延作用に依存している場合が多いことを示唆するものと思われる。
(5)流動コンクリートでは、凝結時間の遅れが大きいため、そのブリージング量は、ベースコンクリートのブリージング量の2倍程度になることが多い。
(6)流動コンクリートの圧縮強度は、ベースコンクリートの圧縮強度より若干小さくなる傾向にある。この理由としては、ブリージングの著しい増加、流動剤の使用量の増加によるセメントの水和の若干の遅れ、等が考えらる。
(7)流動コンクリート中における空気泡の安定性は極めて良好である。このため所要の耐凍害性を得るに必要な流動コンクリートの空気量は通常のコンクリートと同じに設定してよい。
PDFファイル名 008-01-0068.pdf


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