種別 論文
主題 高強度軽量コンクリートの練混ぜ方法と凍結融解抵抗性に関する研究
副題
筆頭著者 渡辺明(九州工業大学)
連名者1 高山俊一(九州工業大学)
連名者2 藤田秀夫(三菱重工業)
連名者3 田村一美(三菱重工業)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 305
末尾ページ 308
年度 1986
要旨 1.まえがき
 人工軽量粗骨材を用いたコンクリートでも高性能減水剤の使用によって、ワーカブルで4週圧縮強度500kgf/cm2以上の高強度が比較的容易に得られるようになった。人工軽量骨材をコンクリートの粗骨材として使用する場合の大きな問題点は、含水率が大きいために軽量コンクリートの耐凍結融解性が劣ることである。最近、寒冷地帯においても、人工軽量骨材を使用可能とするために、高強度軽量コンクリートの研究が各方面で開始された。これらの研究は、高強度コンクリートに混和材としてフライアッシュおよびシリカフュームを混入し、耐久性を改善しようとするものである。他方、セメント量の軽減およびコンクリートの水密性の向上のために、水を分割添加するダブルミキシング工法が提案された。そこで筆者らは水のみでなく、セメントも分割して練り混ぜる方法を考案し、しかも混和材の長所も合わせて利用し高強度軽量コンクリートの耐凍結融解性を検討してみた。
5.結論
 本研究から得られたことをまとめて列挙する。
(1)水、セメントを分割して練り混ぜる方法では、従来の同一練り混ぜ方法に比べてコンシステンシーが増大し、空気量も若干大きくなった物もみられた。
(2)シリカトフュ一ム混入コンクリートの圧縮強度は684kgf/cm2に達するものあり、軽量骨材の品質の向上をおこなえばさらに高強度が得られるものと考えられる。
(3)練り混ぜ前の軽量骨材の含水率と凍結融解抵抗性は密接な関係がみられた。空気量7〜8%、フライアッシュ混入高強度軽量コンクリートでは軽量骨材の含水率8%以下が望ましい。シリカフューム混入の場合、軽量骨材の含水率が10%でも耐凍結融解性は十分に確保されているものと考えられる。
(4)水およびセメントの分割練り混ぜ方法は、従来の同一練り混ぜ方法に比べて耐耐凍結融解性を増大させる有効な手段であると考える。シリカフューム混人高強度軽量コンクリートは耐凍結融解性にとくに優れている事が認められた。高強度軽量コンクリートの耐久性向上のため、通常のAEコンクリートより空気量2〜3%程度大きくすることは十分効果あるものと考える。
(5)凍結融解抵抗性を判断する指標として耐久性指標と同様、供試体の重量変化が耐久性の指標となり得るものと判断する。
PDFファイル名 008-01-0077.pdf


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