種別 論文
主題 PHC杭の曲げせん断性能に関する補修前後の実験結果の比較
副題
筆頭著者 杉村義広(建設省)
連名者1 平出務(建設省)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 785
末尾ページ 788
年度 1986
要旨 1.はじめに
 PHC(高強度プレストレストコンクリート)杭の震害と復旧は、この種の枕の出現が昭和40年代と、比較的新しいこともあって、余り事例は多いとはいえないが、宮城県沖地震(1978)に至ってかなり大きな被害例がみられたことから、耐震性上の重要な問題点として浮かび上ってきた。この地震による被災PHC杭の復旧については、例えば志賀の報告に詳しいが、直接基礎形式への変更とか、杭の増設と披害杭に対する鋼管巻きなどの補修工法が採用され、原型としての杭はもはや期待しないという考え方が主流をなしている。復旧工法は被害程度との関係で選定されるべきであるから、杭体の圧壊などを伴った披害に対する補修方法として、これらは当然といえるが、もし、披害が杭体のひびわれ程度に留まり、樹脂注入などの補修方法で健全な姿を復元できるなら、労力および経費の上で有効性を発揮することになる。
 本論文では、以上の観点から、実験室内においてPHC杭の曲げせん断実験を行い、その最大耐力まで載荷し杭体に曲げおよびせん断ひびわれを生じさせた後、エポキシ樹脂注入によるひびわれ補修を行い、再度同一の実験を行って、補修前後の杭の曲げせん断性能を比較することにした。なお、補修前の実験は、PHC杭および杭頭接合部に関する構造性能についての一連の研究の一環として行ったものでありその一部は本論文に重複して紹介することにする。
5.結論
 以上にみてきたように、杭の披害が完全圧壊に至らずエポキシ樹脂注入による補修が可能である程度のひびわれ破壊であれば、補修による注入剤がみかけ上コンクリートの引張強度の向上に寄与するので、補修後の杭は補修前と同等またはそれ以上のせん断性能を有しているといえる。したがって、このような補修は、かなり有効な方法といえよう。
PDFファイル名 008-01-0197.pdf


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