種別 論文
主題 ブリージングを想定したモデルコンクリートの圧縮破壊性状
副題
筆頭著者 田澤栄一(広島大学工学部)
連名者1 南和孝(防衛大学校)
連名者2 岡本修一(大成建設)
連名者3 西川毅(熊谷道路)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 133
末尾ページ 138
年度 1987
要旨 1.まえがき
一般に、コンクリートの圧縮破壊性状が、内部に潜在する微小欠陥に影響されることは、これまでの多くの研究により明らかである。その潜在的欠陥の内でブリージング水隙は、コンクリートにおいて避けることの出来ないものであり、ダブルミキシング等で、ブリージングを減少させれば、コンクリートの圧縮強度は増加する。しかし、このブリージング減少による圧縮強度の増大傾向は、モルタルでは不明瞭で、セメントペーストでは、W/C法則に従い、ブリージングの減少に伴い強度は減少する。一見、W/C法則に反する、コンクリートの圧縮強度に対するこのようなブリージングの影響は、粗骨材粒子下部に留まるブリージング水隙の影響によるものと思われる。そこで本研究では、ブリージングがコンクリートの圧縮破壊に及ぼす影響についてコンクリートを骨材とモルタルの2相モデルに置換え、その界面に、ブリージングを想定した人工欠陥をつくり、その欠陥の位置、長さが、モデルコンクリートの一軸圧縮破壊性状に及ぼす影響について、実験を行い、F.E.M.による弾性解析結果と比較しながら、検討を行った。

4・まとめ
ブリージングによって粗骨材下部に生ずる空隙がコンクリートの圧縮破壊性状に及ぼす影響を、骨材とモルタルの2相モデルに置換えたモデルコンクリートに、より検討を行なった結果を以下にまとめる。
モデルコンクリートの圧縮強度はインクルージョンとモルタルマトリックスの境界面に欠陥が存在することにより低下し、その低下量は、欠陥が長くなるほど、また、その位置が加力方向に対して垂直となるほど大きくなる。
そして、一つの系内に、数個の欠陥が存在する場合は、破局的なモルタルクラックは、その内のもっとも大きな欠陥から発生する。
以上のことより、コンクリートにおいてブリージングの増大によって圧縮強度が低下するという一見W/C法則に反する現象が起りうることが判明した。
PDFファイル名 009-01-1024.pdf


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