種別 論文
主題 含浸塗料を塗布したモルタルの透水性
副題
筆頭著者 沼尾達弥(茨城大学工学部)
連名者1 福沢公夫(茨城大学工学部)
連名者2 若松幸雄(茨城大学工学部)
連名者3 奥沢達也(茨城大学工学部)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 181
末尾ページ 186
年度 1987
要旨 1.はじめに
含浸塗料はコンクリートに塗布することにより、コンクリート表層部に含浸して、空隙を充填しまたは発水性を持つ保護層を形成する。この保護層は、コンクリート内外からの水等の出入りを遮断あるいは抑制して、コンクリートの劣化防止に効果があるといわれている。しかし、含浸塗料は比較的新しい材料であり、含浸塗料が水の移動を抑制する効果があるかどうかについての評価は定まっていない1)2)3)4)。評価が一様でない理由として、含浸性状に影響を与える供試体の状態や、透水時の試験水圧など報告により様々であり、試験方法も定まっていないためと思われる。特に、試験水圧は塗料の効果にとって影響が大きいと思われるが、水圧とその効果との関係について報告されたものはない。これらから、透水試験方法によって含浸塗料の効果を評価する場合には、まずその試験方法、特に試験水圧について検討する必要があると思われる。
本研究は、透水試験方法の一つとして、lNPUT法を用いた簡易透水試験方法、および電極を利用して透水深さを測定する方法を提案しその妥当性について検討を行うと共に、この試験方法を用いて、水圧を変化さた場合の、含浸塗料の透水性について調へることを目的とした。

7.まとめ
以上の実験より以下のことが言えよう。
(1)供試体中に配置した電極間の抵抗の変化を測定することにより、水の浸透深さを供試体を破壊することなく測定でき、水圧を加えた時間と浸透深さの関係が推定することができる。
(2)含浸塗料は低水圧時において効果を示すことが明らかになった。
(3)含浸塗料の効果は試験水圧により大きく影響され、水圧が増加すれは塗料の効果は滅少し、塗料によってはその影響が著しいものがある。よって、透水試験により塗料の効果を判断する場合、試験水圧も考慮する必要がある。
(4)本実験で用いた塗料においては、水圧が0.3kgf/cm2程度までその効果が認めらたが、0.6kgf/cm2以上では無処理のものと変らなくなる。また、0kgf/cm2では反応シラン系が、0.3kgf/cm2ではモノシラン系が優れていた。
(5)塗料を塗布することにより、0.3kgf/cm2程度の透水および乾操の繰り返しであれば、水の出入り量についても上記同様効果が認められた。
PDFファイル名 009-01-1032.pdf


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