種別 論文
主題 既調合製品を用いた超伸長性ポリマーセメントモルタルの性質
副題
筆頭著者 大濱嘉彦(日本大学工学部)
連名者1 出村克宣(日本大学工学部)
連名者2 永尾弘孝(日本大学工学部)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 259
末尾ページ 264
年度 1987
要旨 1.はじめに
ポリマーセメントモルタルは、普通セメントモルタルと比較して、優れた曲げ強さ、伸び能力、接着性、防水性、気密性、耐磨耗性などを有していることから、現在建築分野において、接着材、防水材、補修材、床材などの主に仕上げ材として広範囲に利用されている。しかしながら、建築技術の著しい進展に伴って、ポリマーセメントモルタルに要求される性能も多種化の傾向にある。近年、各社から超伸長性ポリマーセメントモルタルのための既調合製品が市販されているが、これは、このような要求性能の多様化に対応して開発された製品の一つである。この超伸長牲ポリマーセメントモルタルは、現在建築分野で一般に使用されているポリマーセメントモルタルと比較して、非常に大きな伸長性を有し、普通セメントコンクリートの乾燥収縮などによるひび割れ発生に対して、優れた追従性を示す材料であるとされているが、その性能に関する報告はほとんどないのが現状である。
本研究では、市販されている既調合製品のうち、代表的な6種類の多用されている超伸長性ポリマーセメントモルタルの伸長性、接着性、防水性、遮塩性及び中性化に関する試験を行い、その性能を評価すると共に、問題点を指摘する。

5.総括
(1)乾燥養生のSEPCMの引張強さ及び切断時の伸び率は、SEPCMの種類によって異なるが、いずれのSEPCMにおいても、乾燥養生材令が長くなるのに従って、その引張強さは増加し、その切断時の伸び率は低下する傾向にある。この伸び率の低下は、コンクリートのひび割れに対する追従性が低下することであり、伸び率の低下がどの程度まで進行するかが問題である。又、一般に、水中浸せき後のSEPCMの引張強さ及び切断時の伸び率が、乾燥養生後のそれと比較して、著しく低下することから、SEPCMの耐水性の改善が望まれる。
(2)温冷繰り返し後のSEPCMの引張接着強さが、乾燥養生後のそれの約1/2に低下することから、接着耐久牲が疑問視される。
(3)SEPCMを塗布することによって、コンクリートの透水に対する抵抗性及び遮塩性はかなり改善されるが、その程度はSEPCMの種類によって異なる。
(4)SEPCMの種類にかかわらず、SEPCM塗布コンクリートの中性化に対する抵抗性は著しく優れる。
PDFファイル名 009-01-1045.pdf


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