種別 論文
主題 コンクリートの各種打継目の耐海水性に関する材令10年試験
副題
筆頭著者 浜田秀則(運輸省港湾技術研究所)
連名者1 原茂雅光(運輸省港湾技術研究所)
連名者2 大即信明(運輸省港湾技術研究所)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 339
末尾ページ 344
年度 1987
要旨 1.研究目的
コンクリートの打継目は、構造上の弱点となり、外観を損ね、水密性に悪影響を及ぼす。特に、海洋環境における鉄筋コンクリート構造物にあっては、海水の作用によって、打継目のコンクリートの品質の低下や打継目付近の鉄筋の腐食などが生じやすい。しかしながら、これに関する長期の実験例はほとんどない。このため、本研究は、種々の打継目を有する鉄筋入りの円柱供試体を海洋環境に暴露し、材令5年、10年、20年における打継目のコンクリートの中性化、コンクリート中の鉄筋の腐食などに関する試験を行い、打継目の耐海水性を検討しようとするものである。
今回、材令5年および10年の試験結果について報告する。
また、コンクリート中の埋設鉄筋の腐食状況を非破壊的に試験する試みとして、数種の電気化学的測定を行ったので、その結果も併せて報告する。

6.結論
今回の10年試験により得られた結果を以下にまとめる。
(1)打継目の付着性はレイタンスの除去に大きく影響される。レイタンスを除去すると付着性は高まる。レイタンスの除去を前提とすると、モルタルとエポキシ樹脂を用いた打継目の付着性は、ラテックスペ一ストを用いたものより良好である。
(2)打継目面のコンクリートの中性化は陸上部において速く進行する。また、エポキシ樹脂を用いた打継目面は他のタイプに比べて中性化の進行が速い。
(3)いずれの打継目を用いた場合でも鉄筋の腐食は感潮部において最も進んでいる。極上部(エボキシ樹脂を除く)、海中部では腐食はさほど進んでいない。
(4)打継目面のコンクリート相互の付着性の良否と鉄筋の防食性の良否は必ずしも一致しない。
(5)自然電極電位、動電位分極曲線といった鉄筋の電気化学的情報は暴露条件に大きく左右される。従って、これらの情報の解析を暴露条件毎に行うことにより、鉄筋の腐食状況の推定の手がかりを得ることが可能であると思われる。
PDFファイル名 009-01-1060.pdf


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