種別 論文
主題 液体窒素を用いたプレクーリングのダムコンクリートへの適用性
副題
筆頭著者 中原康(鹿島建設技術研究所)
連名者1 万木正弘(鹿島建設技術研究所)
連名者2 二階堂稔(鹿島建設技術研究所)
連名者3 白石泰一(鹿島建設技術研究所)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 73
末尾ページ 78
年度 1987
要旨 1.はじめに
液体窒素(以下、LN2と記す)によるコンクリートのプレクーリングは、既にアメリカやオーストラリア等では多くの実績もあり[1]、我国でも研究は[2]が進められている。また、本年改訂されるACI 305委員会報告「暑中コンクリート」にもLN2によるプレクーリングは取り入れられる予定であり、今後の温度ひびわれ抑制対策の一つとして期待される技術である。しかし、Gmax=150mmのダムコンクリートを対象としたものとしては、オーストラリアでの実績[3]はあるが、技術的資料は見当たらない。
本研究は、Gmax=150mmのダムコンクリートを対象に、短い練りまぜ時間で所要の品質が得られる強制2軸ミキサを使用した場合のLN2によるプレクーリングの適用性について検討したものである。

以上、液体窒素を用いたプレクーリングのダムコンクリ−トヘの適用性について検討した結果をまとめると次のとおりである。
a.LN2を可変速式2軸ミキサに直接投入することによって、練りまぜ時間100秒以内で、GmaX=150mmのダムコンクリートを冷却でき、コンクリートの温度降下量はLN2の投入量にほぼ比例する。しかし、骨材寸法が大きいダムコンクリートでは短時間に骨材内部までは冷却されておらず、骨材からモルタルヘの熱移動によって練上り終了後15分程度までコンクリート温度は上昇する。このため、冷却効率を考える場合練上り直後のコンクリート温度ではなく、モルタルと骨材の温度がほぼ同等となる練上り後15分程度での温度を考える必要がある。その場合の冷却効率は配合I(内部コンクリート)で50%程度であった。また、超硬練りの場合II(RCDコンクリート)では、配合Iと比べて冷却効率が低下した。
b.スランプ・空気量・圧縮強度にはLN2による冷却の影響はほとんど認められなかった。
c.プレクーリングしたコンクリートの打設後の最高温度は、打込み時のコンクリート温度にもよるが、打設後の表面の養生方法によって大きく異なる。最高温度を低く押さえるためにはコンクリート温度が外気温に達するまでは外気からの熱流入をできるだけ少い養生を行い、外気温に達した後はコンクリート表面からの放熱を促進するような養生を行うことが望ましい。また、コンクリートダムでは次々と上層を打継ぐので、これらの温度上昇特性を考慮した適切な打継ぎ間隔および養生方法を選定する必要があろう。
PDFファイル名 009-01-2013.pdf


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