種別 論文
主題 マスコンクリートの強度管理方法と管理装置の研究
副題
筆頭著者 桑原隆司(清水建設技術研究所)
連名者1 安斎俊哉(清水建設技術研究所)
連名者2 森永繁(清水建設技術研究所)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 79
末尾ページ 84
年度 1987
要旨 ■1.はじめに
マスコンクリート構造体では、部材断面が大きいために水和熱が内部に蓄積して、非定常な高温状態を履歴する。これに伴い、マスコンクリート構造体のコンクリート打込後の強度発現は、一般のコンクリート構造体の場合とは大きく異なる傾向を示す例えば[1][2]
このため、マスコンクリート構造体の設計・施工に際しては、打込み直後から非定常な高温状態を履歴するコンクリートの強度発現を的確に予測・管理できる合理的な技術が必要になる。
これらのことから、本研究では図-1に示す方法と装置を用いて、マスコンクリートの強度発現と強度管理方法および装置に関する検討を行なった。

■ 8.まとめ
マスコンクリート構造体の強度発現を的確かつ合理的に予測・管理することを目的として、“熱的シミュレーション・システム”と“構造体強度管理システム”を用いて実験・検討を行った。本研究の範囲で得られた主要な結論は以下の通りである。
(1)マスコンクリート構造体の強度発現は、部材内に蓄積する水和熱の影響により、一般のコンクリート構造体とは大きく異なる傾向を示す。このため、マスコンクリート構造体の設計・施工に際しては、水和熱による影響を考慮した強度の予測・管理が望まれる。
(2)常温下で施工するマスコンクリートは、材令7日前後までの強度発現が急速に進み、その後の強度増加は緩やかになる。また、夏季施工の場合には材令3日前後までの初期の強度発現が著しく大きくなる一方、その後の強度増加は極めて緩やかになり、冬季施工の場合には材令1日以降14日程度迄の強度発現が比較的大きく、その後の強度増加も期待できる。
(3)マスコンクリート構造体断面内の強度分布は強度分布の状態によって支配的な影響は受けておらず、実用上は近似的に一定と見なすことも可能と判断された。また、部材の強度を、便宜上部材内の特定の個所の強度によって代表させる場合には、本実験の範囲からは常温下および夏季に施工するマスコンクリートでは部材中心部、冬季施工の場合には部材表面部の強度を使用することが望ましいものと推察された。
(4)マスコンクリート打込み後の部材の強度発現概要は“強度管理システム”で合理的に予測・管理でき、また、部材断面内の強度分布の状態等を把握する必要がある場合には“熱的シミュレーション・システム”で適切に予測・確認できるものと判断された。
PDFファイル名 009-01-2014.pdf


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