種別 | 論文 |
主題 | 種々の養生温度におけるコンクリートの強度発現と微細組織の関係について |
副題 | |
筆頭著者 | 森野奎二(愛知工業大学) |
連名者1 | 大井孝和(愛知工業大学) |
連名者2 | 内藤幸雄(愛知工業大学) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 1 |
号 | 0 |
先頭ページ | 9 |
末尾ページ | 12 |
年度 | 1979 |
要旨 | 1 まえがき この実験は、種々の養生温度のもとで、コンクリートの強度発現がどのようになされるかを調べた実験結果と関連させて行ったものである。従って、この実験では、前記の実験と同じ供試体から採取した試料を用いて、走査電顕観察とX線回折とを行い、コンクリート内部のミクロの状態を把握しようとした。コンクリート内部にはセメントペースト、骨材および空隙などがあるが、コンクリートの強度発現はセメントの水和反応によっているので、ここではセメント水和物の挙動に着目し、強度との関連において、その結晶形態、組織および水和程度などを調べた。 従来、コンクリートのマクロな物性(強度、ヤング率など)とミクロな性質(セメント水和物の結晶状態など)とは、それぞれ別個に求められており、直接に同一試料から求めた結果はほとんど見当らない。特にセメントの水和に関する研究は、セメントのみで行われるか、あるいはセメント水和物の複雑さから純粋化される場合が多い。純粋化された高度な結果は、実際のコンクリートとの関係において直接的でなく、また一般技術者にとっては難かしくもあるのであまり利用されていないようである。 今回のように強度を求めたものと同一試料の内部組織を調べることは、コンクリートの性質を一歩深めて理解する上で有効なばかりでなく、このようなデータが集積されることによって、コンクリートの品質管理にも役立つものと思われる。 この実験の結果、走査電顕観察によっては、コンクリート内部の実際の状態を把握することができたが、X線回析の結果は極めて初歩的なものとなった。後者については、セメント鉱物間および骨材鉱物の影響をいかに除去するかが今後の課題となろう。 |
PDFファイル名 | 001-01-0003.pdf |