種別 論文
主題 膨張コンクリートの膨張特性におよぼす練り混ぜ時間と養生条件の影響
副題
筆頭著者 戸川一夫(和歌山工業高等専門学校)
連名者1 中本純次(和歌山工業高等専門学校)
連名者2 中野錦一(大阪セメント株式会社)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 93
末尾ページ 96
年度 1979
要旨 1.まえがき
 本研究は現在我国で市販されているカルシウムサルホアルミネート系および石灰系の膨張材をそれぞれ用いた膨張コンクリートの練り混ぜ時間あるいは材令1日以降の養生条件と膨張収縮特性との関係を究明するとともに、膨張収縮特性を供試体埋込みペーストのX線回折、示差熱分析、空隙量およびコンクリートの重量変化の特性と関係づけて考察したものである。
4.まとめ
 本実験結果を要約するとつぎのとおりてある。なおカルシウムサルホアルミネート系および石灰系と称する異なる銘柄の膨張材をそれぞれ使用した膨張コンクリート間で膨張収縮特性に差は認められず、膨張コンクリートの膨張収縮特性は以下の結論にしたがうであろう。
1)膨張コンクリートの打込直後から材令長期までの拘束膨張特性は1〜20分程度までの練りまぜ時間の変化にはまず影響されないと考えてよいであろう。たたし、20分練り混ぜたときスランプ合せのために加水した膨張コンクリートは加水しないものにくらべて、えられる膨張量は小さくなる傾向がある。
2)膨張コンクリートは乾湿繰り返し養生のもとでサイクルが増すごとに再湿潤時の復元膨張量は減少していく。再湿潤時の膨張量の回復は膨潤によると考えられる。
3)膨張コンクリートの膨張の原動力は非結晶性のエトリンガイドと固相反応によって生成されたCa(OH)2であると考えられる。
4)結晶性のエトリンガイトはその存在が環境の湿度ならびに圧力に敏感に左右され、乾燥下、あるいは圧力下では非晶質化する傾向があり、非晶質化しても再湿潤すると結晶化するようである。
5)膨張コンクリートの膨張は空隙量の増大を併なう。
6)膨張コンクリートは普通コンクリートよりも乾燥収縮速度は小さい。これは膨張コンクリートが普通コンクリートよりも水分保有能力がすぐれているためと考えられる。
PDFファイル名 001-01-0024.pdf


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