種別 | 論文 |
主題 | 実在鉄筋コンクリート造建物の耐震診断および補強設計例 |
副題 | |
筆頭著者 | 岡田恒男(東京大学生産技術研究所) |
連名者1 | 山口昭一(東京建築研究所) |
連名者2 | 梅村魁(芝浦工業大学) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 1 |
号 | 0 |
先頭ページ | 293 |
末尾ページ | 296 |
年度 | 1979 |
要旨 | 1.まえがき 近年、地震工学および耐震工学などの進歩により、耐震設計法の改善・関連規定の改正などが促進され、新らしく建設される建物の耐震性能は向上しつつあるが、同時に、旧い設計手法に基づき設計された既存建物の耐震性能を再検討する必要が生じてきた。鉄筋コンクリート造建物についてこの様な傾向が顕著となったのは1968年十勝沖地震による被害経験の後である。耐震設計に関しては、建築基準法・施行令の改訂、建築学会「鉄筋コンクリート構造計算基準」の改訂、耐震設計法の提案などが相次いでなされ、耐震診断に関しては文献1)〜4)などが提案された。しかしながら、これらの手法が、その背景となる思想をも含めて充分論議され、建物の耐震性能へ反映されるためには、未だ多くの問題点があり、特に耐震診断に関してはその感が深い。 既存建築物の耐震診断を行なう際の大きな問題は、1)耐震性能をどのような方法で評価し、2)どの程度の耐震性能があれば良しとするか、である。特に1)の問題では、その方法論の精度と難易度とのバランスが重要となる。即ち、極端に耐震性能が高いか、あるいは低い建物の場合には比較的簡単な方法による耐震診断が可能であるが、その中間の場合には新しい建物の設計に要するより多大の労力を必要とする場合すらある。また、2)の問題についても同様の困難さがある。 本報告は、この辺をある程度割り切りながら耐震診断および補強基本設計を行なった例を示し、諸覧の御批判を仰ぐ事により問題解決の糸口としようとするものである。対象とする建物は次に述べる様に鉄筋コンクリート造3階建を主要構造とする市庁舎で、屋上に1層の増築が計画され、筆者らが既存部分の耐震診断・補強基本設計などを担当したものである。 |
PDFファイル名 | 001-01-0074.pdf |