種別 | 論文 |
主題 | 鉄筋コンクリート造校舎床スラブの種々の障害について |
副題 | |
筆頭著者 | 土橋由造(北海道大学) |
連名者1 | 井野智(北海道大学) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 1 |
号 | 0 |
先頭ページ | 377 |
末尾ページ | 380 |
年度 | 1979 |
要旨 | はじめに 従来、わが国における小、中学校、或いは高等学校の教室面積は、4間×5間(7.2m×9.0m)が標準となっており、鉄筋コンクリート造(以下、RCと略記)校舎の場合には、その架構形式や柱間が自ずから限定され、同一形状・寸度の床スラブが設計・施工されることが多い。このことは、或るRC校舎の床スラブに生じた障害は、他の校舎にも同様に起り得ることを意味する。例えば、日本建築学会RC構造規準のスラブ厚制限条項が現行のものに改定される以前に多用された、梁心スパン4.5m×7.2m、版厚120mmの教室床スラブには、過大な亀裂と有感振動とを伴う大撓み障害が可成の頻度で発生していることが知られている。著者等は最近、二つの学校の床スラブを調査する機会を得た。その一つは同一建物中に種々の障害スラブが含まれた中学校(M中と仮称)で、今一つは沈下撓みの経年変化を重点的に計測することのできた小学校(F小と仮称)である。 おわりに 以上は主として、曲げ亀裂を伴う障害床スラブについての調査結果を揚げ論じたものであるが、平面図が細長いRC建物の床スラブには、長手と直角な方向に多数の収縮亀裂が入り、それが原因で大撓みの生ずることもあるようである。コンクリートの収縮やクリープ変形という材料、或いは施工的な面から大撓みを防止するためには、(1)コンクリートの単位水量をセメント量を少なくすること、(2)床版面積を小さくすること、(3)スラブ下型枠支柱の存置期の適正をはかること、(4)鉄筋の沈下を防ぐこと、などの配慮が肝要である。 |
PDFファイル名 | 001-01-0095.pdf |