種別 | 論文 |
主題 | エポキシ含浸コンクリートの性状 |
副題 | |
筆頭著者 | 大浜嘉彦(日本大学) |
連名者1 | 正木慎一(日本大学) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 1 |
号 | 0 |
先頭ページ | 397 |
末尾ページ | 400 |
年度 | 1979 |
要旨 | 1.はじめに 一般に、ポリマー含浸コンクリート(Polymer-Impregnated Concrete、略称PIC)は、普通セメントコンクリートにモノマーを含浸し、重合することによって製造され、強度、水密性、耐凝結融解性、耐摩耗性、耐薬品性に優れた性能を発揮する。これに用いられるモノマーは主に、メタクリル酸メチル、スチレン、酢酸ビニル、アクリロニトリル、不飽和ポリエステル‐スチレンなどのビニル系化合物であり、ソ連では、ウレタン、尿素‐ホルムアルデヒド樹脂も用いられている。 本報告は、これらのモノマーの代りに、耐久性、可とう性、耐薬品性、接着性などに優れたエポキシ樹脂を用いたエポキシ樹脂含浸コンクリートに関するものである。エポキシ樹脂は、高粘度(14〜16×103cP,20℃)であるため、それ自体では含浸できないが、反応性希釈剤を添加し、粘度を下げることにより、含浸を容易にすることができる。この方法により、9種の含浸材の配合を設定し、最適な含浸材配合を検討した。次に、含浸時間及び含浸圧などの含浸条件を変化させ、最適条件を検討した。その結果、得られた最適条件下で完全含浸法によって、エポキシ樹脂含浸コンクリートを製造し、その圧縮強度、曲げ強度、引張強度及び変形特性を水中養生コンクリート(材令28日)、未含浸コンクリート、ポリメタクリル酸メチル含浸コンクリート及びポリスチレン含浸コンクリートの性能と比較検討した。 5.総括 以上の試験結果を総括すると次のごとくである。 (1)エポキシ含浸コンクリート製造用の最適含浸材配合はE-828:DEAPA:SO=100:10:35(質量比)である。 (2)エポキシ含浸コンクリート製造用の最適含浸条件は、真空度:10mmHg以下、脱気時間:1時間、含浸圧:20kg/cm2、含浸時間:3時間である。 (3)エポキシ含浸コンクリートは、ポリスチレン及びポリメタクリル酸メチル含浸コンクリートよりも高い圧縮強度及び引張強度を示す。その弾性係数は、ポリスチレン含浸コンクリートと同程度であり、タフネスは、最も高い値を示す。 |
PDFファイル名 | 001-01-0100.pdf |