種別 | 論文 |
主題 | 鋼繊維補強コンクリートの摩耗性状について |
副題 | |
筆頭著者 | 犬塚雅生(北海道工業大学) |
連名者1 | 堀口敬(北海道工業大学) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 1 |
号 | 0 |
先頭ページ | 441 |
末尾ページ | 444 |
年度 | 1979 |
要旨 | 1.まえがき 近年の交通量の急激な増加等に伴い、積雪寒冷地地方における冬期間の道路の摩耗現象は大きな問題となっている。このような摩耗現象は一般に路面が積雪状態の時よりもむしろ路面が融雪状態の時に顕著に起り、今後除雪作業のいきわたった状態にある高速道路等の増設に伴い増々大きな問題となるであろうし、スパイクタイヤの使用の是非をも含め深く検討する必要があると思われる。本研究はコンクリート舗装における耐摩耗性の改善の一方法として鋼繊維補強コンクリート(以下SFRCと記す)の適用を考え、摩耗試験機によりSFRCの摩耗性状を普通コンクリートと比較しつつ究明することを目的としている。 4.まとめ 今回の試験により得られた結果をまとめてみると以下のようになる。 a)SFRCは普通コンクリートに比し耐摩耗性に優れており、重量損失率で比較すると、普通コンクリートの供試体の損失率を100%とする時、SFRCの場合は、供試体表面では、約5万回時で72.0%、約10万回時で64.8%、又供試体裏面では、約7.8万回時で59.0%、約15万回時では51.9%となった。 b)供試体の表面と裏面の摩耗量を比較すると、SFRC及び普通コンクリート共に表面の摩耗量の方が大きな値となる。また摩耗量のデータのバラツキの程度も供試体裏面による試験の値の方が小さいようである。 c)今回の試験に関する限り、摩耗量と回転回数との関係は、約15万回程度までは定常状態はみられず、直線的な関係にあり、その勾配は、SFRCに比較して普通コンクリートの方が著しく大きな値となった。 d)摩耗損失物の粒度に関しては、SFRCの摩耗粉は普通コンクリートに比較して粒径が小さいものが多く、その傾向は0.3mm以下の粒径に関して特に顕著である。この結果は、鋼繊維の摩耗粉の粒径が、図-5にみられるように0.044mm〜0.3mmの範囲を中心にほぼ正規分布の形状を示している事ともよく一致している。 e)摩耗損失物の平均比重は、SFRCで2.509、普通コンクリートでは2.117となり、これは鋼繊維の摩耗分の有無による差が大きな原因と思われる。 |
PDFファイル名 | 001-01-0111.pdf |