種別 論文
主題 高炉スラグ微粉末を用いたモルタルの強度と結合材水比との関係
副題
筆頭著者 辻  幸和(群馬大学)
連名者1 川島 俊美(群馬大学)
連名者2 斉藤  等(群馬大学)
連名者3 字留野茂雄(茨城県庁)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 25
末尾ページ 30
年度 1988
要旨 まえがき
近年その使用量が増加してきた高炉スラグ微粉末(以下スラグと略称する)を用いたコンクリートの各種の性状については、これまで数多くの貴重な研究成果が報告されている。しかしながら、スラグを用いたコンクリートの強度と結合材水比との間には、ポルトランドセメントを用いた場合と同様に直線関係があるとの報告は多いものの、その直線の傾き等については、魚本らのスラグを80%以上用いたいわゆるスラグ石こうセメントの場合を除き、ほとんど検討されていない。またスラグの適用の多様化に伴い、ブレーン値5000cm2/g以上といった従来のものに比べて微粉なスラグの使用が有望視されているが、このような微粉なスラグを使用した場合の強度と結合材水比の関係に関する報告は少ない。さらに、コンクリートの製造方法も多様化し、従来の材料を一括して投入し練りまぜる方法だけでなく、分割して練りまぜる方法、あるいは流動化コンクリートなどの製造方法も注目されている。既に著者らはブレーン値が5000cm2/g以上のものも含め、スラグを用いたコンクリートの強度と結合材水比との直線関係の傾きが、スラグを多量に置換するほど小さくなることを報告したが、スラグの種類の及ぼす影響を明示するまでには至らなかった。本研究では、スラグの種類をブレーン値で8000cm2/gまで変化させ、またスラグ置換率を70%まで変化させたそれぞれのモルタルについて、その圧縮強度および曲げ強度は結合材水比との間に直線関係が存在するか否か、また直線関係が存在するとした場合のその傾きについて実験した結果を取りまとめるとともに、その適用範囲を拡げることを目的に、練り混ぜ方法、ミキサの違いおよび流動化剤を添加した場合についても実験を行った結果を報告するものである。
結論
高炉スラグ微粉末(スラグ)を置換したモルタルの圧縮強度および曲げ強度と結合材水比との関係について、スラグの種類と置換率、練りまぜ方法とミキサの相違、流動化剤の添加の有無を要因にとり実験した結果を報告した。本実験の範囲内で次のことがいえると思われる。1)スラグを最大で70%まで置換した場合でも、結合材水比の増加に伴う圧縮強度および曲げ強度の伸びは直線的であることがブレーン値が8000cm2/gクラスまでのスラグを用いても、また、各種の練りまぜ方法を用いた場合にもそれぞれ成立することが確かめられた。2)スラグで置換すると、強度と結合材水比の関係を示す直線の傾きは、スラグ置換率が大きいほど、またスラグの粉末度が粗いほど、緩やかになる。そして直線の傾きは、練りまぜ方法とミキサの相違および流動化剤の添加の有無の影響をほとんど受けない。
PDFファイル名 010-01-1005.pdf


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