種別 論文
主題 コンクリートの収縮ひびわれ低減に関する2、3の検討
副題
筆頭著者 庄谷征美(八戸工業大学)
連名者1 杉田修一(八戸工業大学)
連名者2 菅原 隆(八戸工業高等専門学校)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 49
末尾ページ 54
年度 1988
要旨 はじめに
コンクリートの収縮ひびわれを防止することは、構造物の美観上ばかりでなく、供用寿命の延長といった耐久性向上の面からも有効であろうと思われる。最近我国で開発された、強力な界面活性効果を有しその結果収縮を減少させうる混和剤は、特にその低減効果が顕著であることから、収縮ひびわれ防止策としての利用に極めて大きな期待が持たれている。筆者らは、既に一種類の混和剤に着目した実験により、この種混和剤のひびわれ防止への有用性を確認している。しかしながら、今後これらの積極的な活用を計る上で混和剤の種別や、使用量および使用方法の違い、部材拘束度の異なる条件下での効果などを明確にしなければならないと思われる。本研究は、吹き付けコンクリート用ひびわれ低減剤として用いられている1種類を含め計5種類の収縮低減用混和剤を試料として、ペースト供試体による乾燥収縮試験から主にその収縮低減のメカニズムを考察し、さらに、コンクリートを対象とした外部拘束ひびわれ試験により、混和剤のひびわれ低減性能を調べ、ひびわれ防止手段としての有用性について2、3の検討を加えたものである。
まとめ
ペーストおよびコンクリートを試料として、乾燥収縮および外部拘束ひびわれ試験を実施し、5種類の低減剤の収縮ひびわれ低減効果を検討した。得られた結論は以下のようである。(1)低減剤によるペーストの乾燥収縮低減効果は、低減剤の種別により異なるが、最大2%対C量添加で約4割、6%対C量で6割弱の効果を示すものがあった。(2)低減剤の収縮低減効果は逸散水の減少により得られるものでなく、大部分は表面張力の低下による影響を考慮に入れた毛細管張力機構により説明しうると考えられる。(3)コンクリートの力学特性は低減剤の通常の使用量の範囲では無添加と大差ない。(4)コンクリートの乾燥収縮に及ぼす低減剤の影響はペーストの場合とほぼ同様であった。(5)低減剤の添加により確実にひびわれ発生を遅延し、ひびわれ幅を減少しうる。ここで検討したA、CおよびDの代表的3種類は標準使用量ではほぼ同程度のひびわれ低減効果を有することがわかった。これに関し大幅な収縮低減に加えクリープが効果的に作用するためと考えられた。
PDFファイル名 010-01-1009.pdf


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