種別 | 論文 |
主題 | 稼動中の内燃力発電所の振動がコンクリート打設に与える影響について |
副題 | |
筆頭著者 | 木佐木上(九州電力) |
連名者1 | 塩田 睦(九州電力) |
連名者2 | 船本憲治(九州電力) |
連名者3 | 牛島初信(九州電力) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 10 |
号 | 2 |
先頭ページ | 103 |
末尾ページ | 108 |
年度 | 1988 |
要旨 | まえがき 九州には数多くの離島が点在し、当社は全国の離島発電設備のうち、その約65%を占め、当社だけで40箇所225、284kWの内燃力発電所をかかえている。最近、民生用電力需要の増加に伴い、内燃力発電所においても増設工事が最近よく行われ、稼動中の内燃力発電所の振動が増設部コンクリート打設に与える影響が懸念されるようになってきた。しかし、養生中のコンクリートに長期間にわたって継続して振動が加わった場合の影響についての研究は、これまで実験例が少なく、設計及び施工法の決定にあたって、参考となるデータがきわめて少ないのが現状である。そこで、既設のA内燃力発電所の1号機建屋(出力10、000kw)に隣接した2号機建屋(出カ10、000kw)の増設に伴い、1号機稼動中の振動が増設部コンクリート打設に与える影響を調べるために、振動測定及びコンクリート試験を実施した。 まとめ 今回、A内燃力発電所において実施した振動測定及びコンクリートの付着強度試験より1号機発電機の振動は微小なものであり、これが鉄筋及び硬化途中にあるコンクリートに作用した場合、鉄筋とコンクリートの付着性状は、無振動の場合よりも良好となる結果が得られた。また、コンクリートの圧縮強度は、コア供試体では無振動の場合より高くなり、標準供試体では無振動の場合より数%低くなる傾向にあるもののすべて調合強度以上になっていた。しかし、養生中のコンクリートに長期間にわたって継続して振動が加わった場合の実験例が少ないこと、今回の試験が建設工事中の試験でありコンク−ト試験結果が現場工程上間に合わなかったことにより、本施工にあたっては1号機を停止して行った。なお、今回の結果だけで内燃力発電所の振動問題を結論づけるのは早急であり、他の内燃力発電所での現地試験は言うまでもなく、さらに、テーブル振動機等を用いたもっと基礎的な試験の必要性があると思われる。そして、それらの結果を踏えて、稼動中の内燃力発電所の振動がコンクリート打設に与える影響を、振動特性により定量的に解明することが今後の研究課題であると思われる。 |
PDFファイル名 | 010-01-1019.pdf |