種別 | 論文 |
主題 | コンクリートの現場断熱温度上昇試験方法に関する提案 |
副題 | |
筆頭著者 | 山川 秀次(電力中央研究所) |
連名者1 | 野池 悦雄(中部電力) |
連名者2 | 東側 豊二(中部電力) |
連名者3 | 川原場博美(電力計算センター) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 10 |
号 | 2 |
先頭ページ | 163 |
末尾ページ | 168 |
年度 | 1988 |
要旨 | まえがき マスコンクリート構造物の温度応力を解析により精度良く推定するためには、その前段としてコンクリート躯体の温度履歴を正確に求めておくことが不可欠な要件となる。マスコンクリート構造物の施工時温度履歴を一般に左右する要因として、コンクリートの水和発熱特性、養生方法が挙げられる。このうち水和発熱特性は解析結果に最も大きな影響を及ぼす要因であり、一般に断熱温度上昇試験を実施することにより求める場合が多い。現在、わが国で使用されているコンクリートの断熱温度上昇試験装置は、既往の研究成果より10種類程度と考えられるが、打設温度、材料およびコンクリートの配合が同じ場合でも、使用する装置により試験結果の異なることが最近の研究成果により明らかにされている。そこで筆者らは、コンクリートの断熱温度上昇試験結果が使用する装置により異なることを考慮して、大型ブロック試験体を用いた現場断熱温度上昇試験を実施し、その試験結果及び解析結果の比較・考察を行い、高精度でしかも簡易に行える現場断熱温度上昇試験方法を提案した。なお、現場断熱温度上昇試験に先立ち、予備解析を行い、ブロックの大きさ、試験体の断熱方法等につき事前検討を行っているので、その結果についても報告する。 まとめ コンクリートの断熱温度上昇結果が使用する試験装置により異なることを考慮して、現場断熱温度上昇試験を実施し、試験結果と試験解析結果に基づき、高精度でしかも簡易に実施可能な現場断熱温度上昇試験方法を提案した。また、本試験方法を用いることにより、従来の方法では計測が困難であった低発熱タイプのコンクリートの特徴である長期材令における微小な温度上昇量(材令20日で約0.1℃)も正確に計測できることが示された。なお、試験体の寸法については、断熱材の厚さを厚くすることにより小さくできる可能性もあるため、本手法により現場断熱温度上昇試験を実施する場合には、経済性およびハンドリング性を含めた検討を事前に行い、最適な試験体の寸法および断熱材の厚さを決定されるのが望ましいものと考えられる。 |
PDFファイル名 | 010-01-1029.pdf |