種別 | 論文 |
主題 | 軽量骨材コンクリートの表面結露 |
副題 | |
筆頭著者 | 中村 静夫(石川県工業試験場) |
連名者1 | 枷場 重正(石川工業高等専門学校) |
連名者2 | 五十嵐心一(金沢大学) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 10 |
号 | 2 |
先頭ページ | 249 |
末尾ページ | 254 |
年度 | 1988 |
要旨 | はじめに 結露を発生させる条件を作り出す建築物側の背景は、極めて複雑である。これは、多くの場合いくつかの原因が複合して結露発生条件となっていることによる。それ故結露対策にもさまざまな方法があり、吸湿材を用いる方法もある。しかし、一定の負荷容量に対しては結露防止が可能であるが、能力向上のため吸湿能力を向上させると水分放出時に大きなエネルギーを必要とし、放出しなければ高含水状態の継続となり断熱性能が低下する。そこで、適度な吸水能力と断熱性を有する材料が要求される。その一つに軽量骨材コンクリ−ト板があり、田淵らが寒冷地用断熱外壁材として利用研究を行っていたが、結露防止材としての検討例はない。施工に際し表面結露発生までの時間予測が必要である。しかし、軽量骨材コンクリートの場合水蒸気が表面に凝縮しても内部に拡散するため直ちに水滴として表面に現われずその発生までの予測が困難である。そこで、施工基準の基礎資料として環境条件と表面結露発生までの定量的関係を求めた。さらに、結露発生機構を考察し数値解析による発生時間の推定も試みた。 おわりに 軽量骨材コンクリートの結露発生実験を行なって次の結果を得た。(1)軽量骨材コンクリートを供試体として水中侵漬により飽和容積含水率を求めた結果23%であった。また、供試体内への水の拡散係数は、3.75X10-9m2/Sであった。(2)供試体の熱伝導率は、常温域では温度依存性を示さなかった。しかし、含水率に対しては容積含水率の0.28乗に比例した。(3)表面結露発生時の供試体表面温度は、露点以下であった。(4)環境と表面結露発生までの時間との相関を求める実験式を作成した。実測値とよい相関を示す実験式が得られ、表面結露発生までの時間予測が可能となった。(5)表面結露発生モデルを検討し、その数値解析を試み、結露発生までの時間予測を行なった結果、実測値とはオーダー的な一致を見た。これにより他の材料の結露発生の時間をオーダー的に予測することが可能となった。 |
PDFファイル名 | 010-01-1044.pdf |