種別 | 論文 |
主題 | サーモグラフィによるRC構造物の内部欠陥探査 |
副題 | |
筆頭著者 | 谷川恭雄(三重大学) |
連名者1 | 森 博嗣(三重大学) |
連名者2 | 安 龍男(コンクリ一ト・エンジニアリング) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 10 |
号 | 2 |
先頭ページ | 349 |
末尾ページ | 354 |
年度 | 1988 |
要旨 | まえがき 赤外線放射温度計(以下、サーモグラフィと略記)を用いてRC構造物の表面温度を測定し、得られた熱画像の特異点から、仕上げ材料の剥離などの欠陥部を検知する方法が近年実用化されつつある。サーモグラフィによる欠陥部探査の方法は、従来の非破壊調査法に比べ、欠陥部が視覚的に把握できること、一時に広範囲の調査が可能であることなど、いくつかの利点をもつが、各種測定条件下における適用範囲については、詳細に検討されているとは言えない。特に、通常行われる日射熱によって生じる温度差から欠陥部を検知する方法では、その日の天候、気温、時間帯、被写体の撮影角度などの影響を大きく受け、条件によっては測定に際してかなりの制約が生じるが、これらの測定条件について定量的に述べた報告は少なく、不明な点が多い。 本研究では、各種内部欠陥をもつ実物大のRC壁試験体を製作し、その表面温度をサーモグラフィを用いて長時間連続測定することによって、天候、気温、時間帯、撮影角度および季節の影響などを考慮した本装置の欠陥探査方法としての適用性について検討した。 結論 RC構造物の欠陥部探査に対するサーモグラフィの適用性について、本研究で得られた知見を以下に示す。1)測定する時間帯は、気温の上昇時(季節によって変化があるが午前9時から12時頃)あるいは下降時(日没前後)が、欠陥部と健全部との温度差が大きくなって判断がしやすい。2)気温の高い季節の方が健全部と欠陥部の温度差が大きく生じ、また、生じている時間も長いため、剥離検出には適している。3)表面部の欠陥には敏感であるが、表面から深い位置の欠陥になるほど、測定が困難となる。4)検出精度は、欠陥部の厚さより面積に大きく影響を受ける。5)撮影角度によっては、周囲の建造物の影響を受け、検出精度が低下する。 |
PDFファイル名 | 010-01-1062.pdf |