種別 | 論文 |
主題 | 超音波スペクトロスコピーに基づいたコンクリート床板の内部欠陥評価について |
副題 | |
筆頭著者 | 坂田 康徳(九州東海大学) |
連名者1 | 大津 政康(熊本大学) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 10 |
号 | 2 |
先頭ページ | 355 |
末尾ページ | 360 |
年度 | 1988 |
要旨 | はじめに、 コンクリートの非破壊評価法として、従来より種々の方法が実施、検討されてきた。その中で、超音波を用いた方法としての音速法は個体中を伝わる超音波または弾性波の伝播速度に着目した方法であり、コンクリートの均一性や強度などの品質評価あるいは、ひび割れや空隙などの評価に利用されている。このような時間領域における波動の分析とは別に、受信波をフーリェ変換して得られる周波数スペクトルを用いて欠陥評価を試みることが行われており、これは超音波スペクトロスコピーと称されている。筆者等はAE計測装置に発信部を付加した構造の計測システムを用いたコンクリートの非破壊評価法を提案している。本方法は発信器のスイープモードを利用した応答スペクトル(これまではフイルター特性と呼んでいた)により、材料内部の諸状況(ひび割れ、空隙、劣化度など)を評価する方法で、スペクトロスコピーの一種と考えられる。本報告はスチロール樹脂板による人工欠陥を埋め込んだ床板模型を用いて、その欠陥の位置や大きさ、方向などの評価を行なうための基礎的な実験、および、解析を行なったものである。 結論 以上の検討結果を要約すると以下のようになる。(1)発信機スィープモードを利用した本方法による応答スペクトルと、インパルスによる受信波のフーリエスペクトルは等価である。(2)AEトランスデューサーとコンクリート表面との間に、適当な軟らかさの波動エネルギーの伝達を助ける結合材を置くことによって、応答スペクトルの再現性を良くし、また、希望する周波数帯城の応答スペクトルを効果的に取り出すことができる。(3)表面法を用いて、本方法による欠陥の位置や大きさ、方向などの評価が可能であると考えられる。この場合、約50kHz付近より高い周波数領域において、欠陥深さに対する影響が比較的明瞭に現われてくる。 |
PDFファイル名 | 010-01-1063.pdf |