種別 | 論文 |
主題 | れんがプリズムの圧縮強度に関する実験的研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 村上雅英(近畿大学) |
連名者1 | 窪田敏行(近畿大学) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 10 |
号 | 2 |
先頭ページ | 601 |
末尾ページ | 606 |
年度 | 1988 |
要旨 | はじめに 5階建が可能な補強組積構法(RM構法)の開発研究が進められている。本構法の設計ではRC構造で用いられているシリンダー強度の代りにプリズム強度が使われている。その試験方法はACI、ASTMに規定されているが、供試体が大きくなったり、圧縮強度が高くなるため、通常の圧縮試験機では試験不可能な場合が生じる。そこで、れんがブロック単体の圧縮強度と充填コンクリートの強度からプリズムの圧縮強度が推定できれば非常に都合がよい。その試みは、コンクリーブロックを用いたプリズムに関しては、すでに行われており、それらの既往の実験的研究では、プリズム強度のばらつきが大きく、また、実験値が累加強度式による強度の推定値よりも低くなる傾向にある。その理由は、最大圧縮強度に至る以前に充填コンクリートの横方向膨張がコンクリートブロックの割裂を誘発するためであり、R.G.Drysdale、A.A.Hamidは、それらの影響を考慮した推定式を提案している。渡辺、森田や、小林、村上、今井、園部らは、実用式として累加強度式に施工係数を導入することによって精度が上がるように工夫した推定式を提案している。一方、れんがブロックを用いたプリズムの圧縮強度は、累加強度式による推定値よりも高くなることが窪田、村上、鴨川によって実験的に確認されており、れんがブロックに関しては実験値と推定値の差を施工係数として処理することは不適当であると思われる。そこで本論文では、日米共同大型耐震研究に際して開発、製作された図-1のようなれんがブロックからなるプリズムに限定して、れんがブロックの拘束によって生じる3軸応力状態により充填コンクリートの強度が上昇するという仮定より導いたプリズム圧縮強度の推定式を提案する。さらに、プリズムの圧縮強度発現に寄与する様々な因子を変化させた試験体の破壊性状を比較することにより、その推定式を誘導する際に用いた仮定の妥当性、及び、推定値の精度について論じる。 まとめ 3軸圧縮応力状態による充填コンクリートの圧縮強度の増加を考慮した累加強度式、式、(8)で、本実験で用いた各プリズムの最大圧縮強度がほぼ推定できた。 |
PDFファイル名 | 010-01-1106.pdf |