種別 | 論文 |
主題 | 我が国産フライアッシュのASR抑制効果に関する研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 小林 茂敏(建設省) |
連名者1 | 中野 毅弘(電力中央研究所) |
連名者2 | 柳田 力(土木研究センター) |
連名者3 | 穂積 豊 (日本フライアッシュ協会) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 10 |
号 | 2 |
先頭ページ | 755 |
末尾ページ | 760 |
年度 | 1988 |
要旨 | まえがき フライアッシュがASR(アルカリシリカ反応)を抑制する作用があるということは、一般によく知られている事実であるが、我が国においてはASRの抑制対策を規定するJISや建設省通達等におけるフライアッシュの取扱いは、試験をして確認をしてから用いるなどして非常に慎重にその使用の可否を決めなければならないようになっている。これは、我が国産のフライアッシュを用いた試験データが少ないことと、フライアッシュセメントを用いた構造物で被害例があったりしてフライアッシュの反応抑制のメカニズムがあまり明確にされていないことによるものと考えられる。そこで、我が国産のフライアツシュのASR抑制効果、合理的な使用方法等に関する情報を得るために筆者らの属する機関で表題の共同研究を行った。本報告は、その一部を概報するものである。 結論 本研究に用いた実験は比較的反応速度の速い安山岩砕石1種類を用いた結果ではあるが、次のようなことが得られた。1)フライアッシュ中の成分は、ASR抑制効果に影響をおよぼす。2)フライアッシュ中のR2Oは、ASRを増進させる成分である。3)フライアッシュ中のSiO2(石英やムライト)は、反応を抑制する成分である。4)セメントから供給されるアルカリの量も効果のあるフライアッシュの置換量に影響する。5)フライアッシュ混入によりモルタルバーの膨張が抑制されるかどうかは(4)式でかなりよく判定できる。この式を基にして考えれば、我が国産のフライアッシュを20%程度混合すれば、セメントのアルカリ量が相当大きくとも通常のセメント量程度であればASRが抑制でき、また、セメントのアルカリ量が0.8%程度に下がればさらに少ないフライアッシュの混合比で抑制が可能と推定される。本実験とは種頼の異なる骨材を用いた実験による批評が待たれる。 |
PDFファイル名 | 010-01-1135.pdf |