種別 | 論文 |
主題 | Li化合物によるアルカリ骨材反応の膨張抑制に関する一実験 |
副題 | |
筆頭著者 | 高倉 誠 (日産化学) |
連名者1 | 坂口由里子(日産化学) |
連名者2 | 友沢 史紀(東京大学) |
連名者3 | 阿部 道彦(建設省) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 10 |
号 | 2 |
先頭ページ | 761 |
末尾ページ | 766 |
年度 | 1988 |
要旨 | はじめに 現在、アルカリ骨材反応(以下AARと略す)による損傷を受けた構造物の補修方法として、エポキシ樹脂の注入、防水性塗料、シラン系含浸材の塗布が一般的とされている。これは、物理的に水分を遮断したり、逸散したりしてゲルの吸水膨張を防ぐことを目的とするが、補修材料の耐久性を考えると恒久的補修処理とはいい難い。本研究では、AARの科学的反応に関与すると考えられるLi化合物のAAR膨張抑制効果の確認とAARによる損傷を受けた構造物の補修方法としてLiNO2水溶液の含浸によるAAR膨張抑制の可能性について検討した。 まとめ 本研究の範囲内で以下のことが明らかになった。1)モルタル供試体において、パイレックスガラス、反応性骨材を問わず、Li化合物の内添による膨張抑制効果が認められた。2種類の反応性骨材については、Li/Naモル比0.9以上のLiOH・H20の添加量で膨張抑制効果が著しかった。2)既にAARによる膨張の生じているモルタル供試体にLiNO2水溶液を含浸することによって、膨張の緩和あるいは抑制が認められた。これらの結果より、Li化合物が、AARの抑制に効果的に作用し、AARの予防および補修の有効な一手段になるものと期待される。今後、コンクリートレベル、大型部材での実験等、詳細な検討が必要である。また、LiイオンのAAR膨張抑制効果の機構について明らかにしていく予定である。 |
PDFファイル名 | 010-01-1136.pdf |