種別 | 論文 |
主題 | 曲げ繰り返しを受けるPC梁の鋼材応力の推移 |
副題 | |
筆頭著者 | 牧角龍憲(九州大学) |
連名者1 | 松下 博通(九州共立大学) |
連名者2 | 中村 順(九州大学) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 10 |
号 | 3 |
先頭ページ | 13 |
末尾ページ | 16 |
年度 | 1988 |
要旨 | まえがき 昭和61年制定のコンクリート標準示方書では、PC梁はRC梁と本質的には同じ範ちゅうに属するものとされ、ひびわれを許すPC梁(パーシャルPC、以後PPCと称する)についてはRC同様疲労限界状態に対する検討が規定された。PPCでは、そのひびわれ幅の制御に異形鉄筋を用いるのが一般的であり、その場合、疲労破壊は異形鉄筋の疲労破断によってもたらされることはよく知られている。したがってPPC梁の疲労についての照査を行う場合、異形鉄筋の繰り返し荷重下での応力状態を把握することが不可欠である。このとき、鉄筋に作用する繰り返し応力の主たる要因である応力振幅についてPPCとRCを比べてみると、RCはその振幅が常に引張応力の領域であるのに対し、PPCでは圧縮と引張の2つの領域にまたがる。そこで本研究では、コンクリートのクリープ等による鉄力応力の増分を考慮しつつ、主鉄筋の応力振幅の領域の違いによる梁の疲労性状への影響を調べた。 まとめ 疲労限界状態を考慮するPC梁において、繰り返し荷重により圧縮及び引張の両側にまたがる鉄筋応力の変化を測定し、疲労寿命推定式の妥当性について検討した。得られた結果をまとめると次のようになる。(1)繰り返し荷重下の鉄筋応力の挙動は、最小応力の応力域(圧縮あるいは引張)にほとんど影響されず、示方書規定の疲労寿命算定式でほぼ妥当な寿命推定が行える。(2)疲労寿命算定に限って言えば、鉄筋の拘束を考慮しない方法(2)の簡便式によって求めても差し支えない。(3)荷重繰り返しに伴って鉄筋応力は変動するが、それによる推定疲労寿命の変動はたかだか5%であり、推定精度上から無視できる。ただし、厳密な算定を行う場合には、処女載荷による残留変形の影響を十分考慮する必要がある。 |
PDFファイル名 | 010-01-2003.pdf |