種別 | 論文 |
主題 | RCスラブの厚さ中間部載荷によるせん断強度について |
副題 | |
筆頭著者 | 高橋 義裕(北海学園大学) |
連名者1 | 角田與史雄(北海道大学) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 10 |
号 | 3 |
先頭ページ | 99 |
末尾ページ | 102 |
年度 | 1988 |
要旨 | はじめに 鉄筋コンクリート(RC)スラブやフーチングなどの設計においては、曲げ破壊及びせん断破壊の両者に対して所定の安全性を確保する必要がある。後者は一般に、はりや柱などの棒部材におけると同様に部材全幅にわたって破壊が生ずるはり型せん断破壊を想定した安全性の検討と、荷重の周囲の局部的な破壊を想定した押抜きせん断破壊に対する安全性の検討とが行われている。また、これらの面部材では引抜きせん断作用を受けるものも少なくないが、その耐荷性状は著しく複雑なものとなっている。土木学会「コンクリート標準示方書(設計編)」において、"引抜きせん断耐力に対する検討においては、その破壊メカニズムが押抜きせん断のそれに近いということで、引抜きせん断耐力を押抜きせん断に準じて行う"、としている。従って引抜き力の作用位置が自由縁に近い場合には、自由縁から荷重中心までの縁短距離の減少に伴う耐力低下が大きいことが予想される。このように部材の内部に定着力を受けるときの引抜きせん断破壊では、多くの因子が複雑に影響し合っている。このような問題に対しては、現在のところケーススタディに依存せざるを得ない。著者らはすでに部材厚を一定とした場合のせん断破壊について実験を行い、はり型せん断をもとにその結果を検討し報告した。本論文は、これらのせん断破壊に対し、RC部材の厚さ中間部に埋込んだ載荷板を通しての押抜きせん断にモデル化し、部材厚、部材幅、載荷位置(埋込み深さと縁端距離)をパラメータにとり実験を行ったので、その結果について述べるものである。 まとめ 本研究は、RC部材の引抜きせん断などの局部せん断破壊における基本性状を明らかにするため、RC部材の厚さ中間部載荷(埋込み載荷)実験を行い、実験的に検討を行ったものである。得られた主な結果を列挙すれば次の通りである。1)表面載荷、埋込み載荷とも部材幅がある限界値以下では、せん断耐力が部材幅に比例し、はり型せん断破壊となる性状が示された。2)部材幅が上記限界値を越えるときには、過渡的領域を経て押抜きせん断破壊へと移行する性状が示された。3)同じheに対してもhe/hの破壊荷重への影響は、部材幅が狭いほど大きく、部材幅ある程度大きくなるとその影響はほとんどなくなる性状が示された。4)埋込み載荷の場合にも載荷位置が自由縁に近付けば耐力低下が生ずる性状が示された。 |
PDFファイル名 | 010-01-2018.pdf |