種別 | 論文 |
主題 | 鉄筋コンクリート造スラブにおける鉄筋の抜出しに関する検討 |
副題 | |
筆頭著者 | 岩原 昭次(熊本工業大学) |
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連名者2 | |
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キーワード | |
巻 | 10 |
号 | 3 |
先頭ページ | 103 |
末尾ページ | 108 |
年度 | 1988 |
要旨 | はじめに RC造スラブの長期たわみに及ぼす影響として、コンクリートのクリープと乾燥収縮の他に、ひびわれ後の端部引張鉄筋の抜出しが無視できないことが既往の実験データの蓄積から明らかにされているものの、定量的評価方法については明確になっているとはいいがたい。この種の研究は経時的な抜出しをどのようにするかにかかっているが、これについては、現在、2つの手法が示されている。一つは小森等によるもので、鉄筋の引張応力とは別途に与えられた平均付着応力から鉄筋応力の分布区間を定めて鉄筋の抜出し量を算出する方法であり、土橋・杉野目等の研究にも利用されている。もう一つは持続載荷実験から得られたデータをもとにして鉄筋の抜出しを何らかの経時的曲線式で直接に評価する方法であり、小柳によって提案されている。これら二つの手法は極めて簡便である点で非常に有用であるが、算定方法が付着応力問題における経時的な力学的メカニズムに及んだ結果としてのものでないことが欠点である。本研究は、以上の研究手法とは異なり、付着応力-すべり関係の基本式から出発し、鉄筋の抜出しに関する定式化を行う事を目的に、その妥当性を既往の実験結果で検討し、更に長期設計荷重下における弾性解の適用範囲及び定着域について若干の考察を行った。 まとめ 1)長期設計荷重下のRC造スラブにおける端部引張鉄筋の抜出し量は比較的簡単なbi-linear型の付着応力-すべり関係を定式化した計算でも終局時まで十分検討できる。但し、載荷直後の加力端付近の劣化による影響の評価は別途考慮する必要がある。2)長期設計荷重の応力レベルでは、鉄筋の抜出し量は弾性解析によっても十分近似できる。3)片引き試験体の定着長は本解析の範囲では特に平均付着応力を考える必要がなくl=35dとして扱っても十分である。 |
PDFファイル名 | 010-01-2019.pdf |