種別 | 論文 |
主題 | コンクリート中のクラックの高速伝播と動的な破壊靱性 |
副題 | |
筆頭著者 | 竹田 仁一(熊本工業大学) |
連名者1 | 高本 秀幸(熊本工業大学) |
連名者2 | 谷川 達彦(熊本工業大学) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 10 |
号 | 3 |
先頭ページ | 273 |
末尾ページ | 278 |
年度 | 1988 |
要旨 | まえがき 大地震などによる鉄筋コンクリート構造物の破壊は静的な破壊と異なり一瞬のうちに発生する。このような場合、静的な破壊とくらべ、クラックの形状、分布などには著しい違いは見られないがクラックの数はいくらか減じ、それらのうちのいくつかが急速に進展して全体の破壊をまねくという傾向が見られる。従って、このような場合の構造物の安全はクラックを対象とした破壊力学が適用されるのが当然であるが、現在のところまだ多くの問題が残されている。いま、この分野で多くの研究が蓄積されているのは静的な線形破壊力学であり、ここで必要とされる動的な破壊力学の研究は少ない。しかも、研究されているものも殆ど静的な状態から突然動的にクラックが拡大する場合であり、クラックの静止状態で既に高速に載荷されている場合は考慮していない。このような意味で高速載荷時のクラック拡大は新しい研究分野であるが、鉄筋コンクリート構造物の動的設計を完成させるためには是非解決しなければならない問題である。 結論 1.コンクリート中のクラック拡大に関するモード1の実験によると、クラック拡大以前、クラック先端の応力分布は既に載荷速度の影響をうけて変化しており、限界応力拡大係数(破壊靱性)も、載荷速度の大きい程大きい。2.クラック拡大中の速度も載荷速度の大きい程大きく、高速載荷の場合、最高速度は1000m/sに近くなっている。3.モード2の静荷重実験から求めた限界応力拡大係数は初期クラックの長い程大きい。クラック拡大中に荷重の上昇が見られたが、これはモードIの静荷重実験では起きなかったことである。4.モード2の衝撃実験では極めて大きなクラック拡大速度(約1000 m/s)が測定された(図−11)。 |
PDFファイル名 | 010-01-2050.pdf |