種別 | 論文 |
主題 | 柱型を考慮したRC耐震壁の終局強度モデル |
副題 | |
筆頭著者 | 井上 範夫(鹿島建設) |
連名者1 | 鈴木 紀雄(鹿島建設) |
連名者2 | 小鹿 紀英 (鹿島建設) |
連名者3 | 丸田 誠(鹿島建設) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 10 |
号 | 3 |
先頭ページ | 373 |
末尾ページ | 378 |
年度 | 1988 |
要旨 | はじめに 本年1月に、JCIによって開催された「RC耐震壁のマクロモデルとFEMミクロモデルに関するパネルディスカッション」(以下「PD」と呼ぶ)では、極限解析法に基づいたRC耐震壁の終局強度モデルの有用性が示される一方で、いくつかの問題点が残されていることが指摘された。付帯柱の効果の取り入れ方もその一つである。この問題について、現在最も良く考えられているモデルの一つとして、白石らのモデルがあげられる。このモデルは、 FEM解析より明らかとなった付帯柱のせん断力負担を取り入れる形で称原らのモデルを修正したものであり、キャンチレバーとした場合の柱の曲げ終局強度より柱の負担せん断カが評価されている。しかし、この方法は、本来、連続体である壁と柱を切り離して考えているため、必すしも実情に適合していない。例えば、このモデルでは、「柱の負担せん断力が、せん断耐力を超えることがある」ということが指摘されているが、これも柱を単独に考えるために生じた問題といえる。一方、塩原は後述するように、定性的にではあるが、壁と柱を連続体として考えた場合の、壁から柱へのカの流れ方を説明している。本論文は、この考え方に従って新たに作成した、付帯柱の効果を定量的に取り入れた耐震壁のマクロモデルについて報告するものである。 まとめ 付帯柱の効果を取り入れて称原らのモデルを修正したRC耐震壁の終局強度算定モデルについて報告した。このモデルは、壁と柱の一体性を考慮した全体としての力の流れを表現している点に特徴があり、力学的に明解であると言える。特に、柱のコンクリートの有効幅も解として得ることができる(ただし、この有効幅は、2次解析における力の釣り合いより求められるものであり、3次元的な応力度分布より求められるものではない)ので、ボックス壁なども解析可能であり、付帯柱の形状に関しては適用性が広いモデルと考えられる。 |
PDFファイル名 | 010-01-2068.pdf |