種別 論文
主題 RC造中高層中階段式集合住宅主要横面・開口耐震壁の非線形解析
副題
筆頭著者 岡部 富雄(構造計画研究所)
連名者1 津田 和明 (大林組)
連名者2 張  愛暉(千葉大学)
連名者3 野口  博(千葉大学)
連名者4  
連名者5  
キーワード
10
3
先頭ページ 379
末尾ページ 384
年度 1988
要旨 はじめに
本研究では、建設省告示第1319号、"第1、適用の範囲等"の範ちゅうを越えている実構造物の耐震設計資料を得るために、水平載荷実験が行われた連層連スパン開口耐震壁を対象としてマクロモデル及びFEMミクロモデルによる解析を行い、実験結果との比較検討を行った。実構造物は、14階建て(軒高が39.175m)のRC造中廊下・中階段式壁式構造集合住宅であり、桁行方向の主要構面である耐震壁には、上下層で隣接して構造的弱点を作らないよう千鳥配置となった出入口用の開口が設けられている。上記の実験は、実構造物の主要構面の下層4層部分を対象として、それらの曲げ耐力を確認するとともに、開口がせん断耐力に及ぼす影響を把握することを目的として行われた。解析の目的は、解析では荷重-変形関係の他にも耐震壁の内部応力状態の情報が詳細に得られるので、対応する実験データと比較し、実験の検討目的を解析の面からも検討し、実験結果の裏付けを行うことである。 
まとめ
壁式鉄筋コンクリート造の中高層中階段式集合住宅の主要構面のうち、有開口となる桁行方向構面(B通り、C通り)の耐震性能を把握し、耐震設計の資料を得ることを目的として、実構造物主要構面の1〜4層部分を対象として水平載荷実験が行われた実験試験体を対象として、マクロモデル及びFEMミクロモデルによる解析を行った。マクロモデルによるせん断終局強度の解析結果は、フランジ壁の有効幅を、既往の計算手法の仮定値(ウェブ壁厚とフランジ壁厚の2倍との和)より大きめの値72cm(ウェブ壁厚12cmとフランジ壁厚の約6倍との和)とした場合、せん断破壊型のW-2、W-0試験体では実験結果にほぼ一致した。また、FEMミクロモデルによる解析でも、マクロモデルと同じ有効幅にした場合、W-1、W-2、W-0の3体とも、初期剛性、曲げ及びせん断ひび割れの進展による剛性低下の進行状況、最大耐力付近の荷重と変位の関係は、実験とほぼ一致した。FEMミクロモデルによる解析における内部応力状態については、フランジ壁脚部の縦筋のひずみ、曲げひび割れ幅、ウェブ壁コンクリートのひずみ等について、実験での測定結果にほぼ対応していた。
PDFファイル名 010-01-2069.pdf


検索結果へ戻る】 【検索画面へ戻る