種別 論文
主題 鉄筋コンクリート造開口耐震壁の補強方法と靱性
副題
筆頭著者 全 大 翰(日建設計)
連名者1 細川 洋治(東京大学)
連名者2 小谷 俊介(東京大学)
連名者3 青山 博之(東京大学)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 415
末尾ページ 420
年度 1988
要旨 はじめに
鉄筋コンクリート造建物の耐震壁には、窓や出入口等のため、開口を設けることが多い。過去震害を受けた建物の開口壁には開口横の壁部の斜めせん断破壊が多く見られる。開口壁を耐震要素として合理的に活用するためには開口横の壁部のせん断破壊を防ぎ、開口壁のせん断耐力および変形能を向上させることが望ましい。本研究は開口がある鉄筋コンクリート造連層耐震壁の耐震性能を把握することで、開口壁の補強方法として開口横の壁部に斜め補強筋を用い、開口壁のせん断終局耐力および変形能を改善する方法を検討することを目的とした実験的研究である。また、日本建築学会鉄筋コンクリート造構造計算規準[1]の開口周囲の縦横補強筋の有効性についての考察も行なった。
結論
以上の実験結果から次のような結論を得た;1)開口横の左右壁部の斜め補強筋は、そのうち引張力を負担する鉄筋がせん断耐力に寄与し、また圧縮力を負担する斜め補強筋は最大耐力以後の変形性能を向上させる効果がある。2)学会基準が定める開口周囲の縦横補強筋は開口隅角部から始まるひび割れに多少影響するが、開口壁の破壊および変形性能にはほとんど影響を及ぼさなかった。壁筋を開口周囲の縁引張力に有効に働くよう開口縁に寄せて配筋した場合、開口周囲の縦横補強の効果があり、補強筋の挙動から見ると開口周囲の縦筋に大きな応力が生じ、縦補強筋の役割が重要と考える。3)開口横壁を斜め筋で補強することにより開口上下及び開口隅角部に応力が流れ、大きな変形をもたらすことが明らかになった。特に、斜め筋の定着が切れる開口上下でのひび割れ幅が大きく開き、せん断破壊した。開口横壁を補強するに当ってこの点に十分注意が必要である。
PDFファイル名 010-01-2075.pdf


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