種別 論文
主題 靱性に依存する鉄筋コンクリート造純フレームの設計用地震力スペクトル
副題
筆頭著者 境  有紀(東京大学)
連名者1 小谷 俊介(東京大学)
連名者2 青山 博之(東京大学)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
10
3
先頭ページ 461
末尾ページ 466
年度 1988
要旨 はじめに
近年、中高層から高層の鉄筋コンクリート造建築物の建設が盛んになっているが、我が国の耐震設計法は保有水平耐力の検定という新しい考え方を用いているものの、基本的にはまだ許容応力度設計法を踏襲しており、世界の設計法の趨勢である終局強度型あるいは限界状態設計法に遅れをとっている。本論文はこのような背景に基づいて、「靱性型耐震設計法」を取り上げた。この設計法では、構造物が予め設定した全体崩壊機構により必要保有水平耐力を確保し、更に必要な靱性を有するように塑性変形を許容する部位(以下塑性ヒンジと呼ぶ)を設計し、設定した全体崩壊機構以外の崩壊機構とならないように塑性変形を許容しない部位の設計を行なう。構造物の耐震性能の目標は、建築物の耐用年限中に1回経験する可能性のある大地震動に対して1)対象フレームの崩壊機構は原則として梁曲げ降伏先行型とする、2)梁端の塑性率は4程度以下、1階柱脚の塑性率は2程度以下とする、3)最大層間変形角は1/100程度以下とする、となるように設定する。本論文では、この「靱性型耐震設計法」を弾性周期が0.4秒程度以上の中層から高層の鉄筋コンクリート造純フレーム構造に適用し、耐震設計の目標2)、3)を満たすための構造物の必要保有水平耐力、即ち、設計用地震力スペクトルについて、入力地震動に基盤動の周波数特性と表層地盤の影響を考慮した動的フレームおよび一自由度系の応答解析によって検討した。
まとめ
1)フレームの動的応答は1次モードが卓越するため、これを等価一自由度系に縮約した応答解析によってフレームの応答を適確に予想できる。2)大地震動を基盤の最大速度で10kine(入射波)とし、一自由度振動系モデルによって設計用地震カスペクトルの設定を行なった結果、現行の耐震規定と比較して長周期側で必要保有水平耐力が低減できることがわかった。
PDFファイル名 010-01-2083.pdf


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