種別 論文
主題 RC構造物の振動パラメーター同定に関する基礎的研究
副題
筆頭著者 水野 卓哉(名古屋大学)
連名者1 田辺 忠顕(名古屋大学)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
10
3
先頭ページ 485
末尾ページ 490
年度 1988
要旨 はじめに
近年、原子力発電所等の、大型土木構造物がRC構造物として作成されているが、その耐震設計は、部材の断面や配筋等から、各振動係数マトリックス[M]、[C]、[K]を求め適当な履歴法則を仮定し、動的な応答解析に基づいて行なわれている場合が多い、しかし、構造物が複雑になり振動が立体的で多自由度にわたる場合、部材剛性の誤差、履歴法則の仮定の誤差、各自由度の減衰定数の仮定の誤差、各自由度間の相互作用、ねじりの影響の不明確さ等によって、十分に精度のよい振動応答を構造物各点で得ることは、未だ困難であると考えられる。そこで、逆に振動応答波形より各振動パラメーターを実物に則して求めるという同定問題の研究が行なわれてきている。これらは、同定された振動パラメーターと部材断面から求められる振動パラメーターとを比較し、その差異の原因を究明することにより、剛性マトリックスのモデル化の精度向上、ひいては、より合理的なRC構造の耐震設計を目指している。本研究も、これらと同様の目的のもとに、最近、振動問題のみならず大気汚染、水文流出など幅広い応用がなされているカルマンフィルターによる同定手法を、RC構造物の立体振動に適用し、振動パラメーター同定の可能性を検討したものである。
まとめ
部材断面形状に基づき、[M]、[C]、[K]マトリックスを定める従来の振動解析方法では必ずしもその動的挙動が説明されない複雑なRC構造物に対して起振実験より応答を得て、その応答より振動パラメーターを同定した。その結果から、カルマンフィルターを用いた同定手法、ただし、勿論フーリエスペクトル解析を組み合わせるなどするが、RC構造物の実験の動的なパラメーターをかなり精度良く推定し得る事が判明した。これらは、RC構造物の振動モデル構築の上で、有益な情報を与えるものであって、今後同種の実験、解析を、他の手法とも平行して、システマティックに行うことによって、より一般的な結論を導きたいと考えている。
PDFファイル名 010-01-2087.pdf


検索結果へ戻る】 【検索画面へ戻る