種別 論文
主題 幅広梁・柱部分架構の復元力特性に関する実験研究
副題
筆頭著者 松崎 育弘(東京理科大学)
連名者1 福山  洋(東京理科大学)
連名者2 別所佐登志(鹿島建設)
連名者3 畠本  斉(鹿島建設)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 501
末尾ページ 506
年度 1988
要旨
RCラーメン構造に於いて、建物階高の有効利用、地下室等に於ける階高の低減要求を満たし、かつ、耐震性能も兼ね備える為の一構法として、従来のフラットスラブの支圧板程度のせいで、せん断補強筋を有する偏平な幅広梁の採用が考えられる。この構法は、柱・梁接合部での梁のパンチング破壊を防ぎ、靱性型の耐震性能を持ち合せる可能性を含んでいる。しかし幅広梁の場合、柱・梁間でのねじりによる応力伝達、接合部の外側に配する梁主筋の曲げモーメント分担等、一般のRC柱・梁接合部に比べて、その応力伝達機構が複雑である。また、梁せいが小さい為、柱主筋の付着劣化も懸念される。そこで、本研究では、繰返し水平カを受ける幅広梁・柱部分架構の復元力特性を調べることにより、梁の有効幅、部分架構の剛性、幅広梁・柱間でのモーメントの伝達及びその分担等、幅広梁構造の耐震性能に関する基礎資料を得ることを目的とする。
結論
幅広梁部分架構の正負繰り返し加力実験により次の結果が得られた。1)ひびわれは、梁幅2までは梁主筋と直角方向に、3以上は柱を中心として放射状に伸びる傾向を示す。2)復元力特性は靱性に富む性状を示すが、スリップの大きな逆S字型でありエネルギー消費量は小さい。また、梁幅の増加とともに耐力、剛性及びエネルギー消費量は大きくなる傾向を示すが、その明らかな上昇が見られる梁幅は、柱幅の3倍程度までであった。3)梁幅の増加により、ねじりによるモーメントの全モーメントに対する割合は増し、曲げ、及びせん断カの偏心によるモーメントの分担率は減少する傾向が見られた。4)直交梁、及び導入プレストレス力による耐力、剛性の増加は認められたが、その量は僅かであった。
PDFファイル名 010-01-2090.pdf


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