種別 | 論文 |
主題 | プレキャスト部材接合面のせん断スリップ挙動について |
副題 | |
筆頭著者 | 桝谷 浩(金沢大学) |
連名者1 | 藤井 智弘(金沢大学) |
連名者2 | 吉田 博(金沢大学) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 10 |
号 | 3 |
先頭ページ | 553 |
末尾ページ | 558 |
年度 | 1988 |
要旨 | まえがき ロックシェッドやスノーシェッド、スラブ橋などの土木構造物が、プレキャストコンクリート部材を用いて、PC鋼材などの横締めにより現場で一体化され、比較的簡単に建設されることが多くなってきている。このようなプレキャストコンクリート構造物は、部材接合部の持つ力学特性がほとんど明らかにされていないため、必要とされる横締方法、荷重作用時の挙動特性、構造の解析方法および破壊形式が解明されていないのが現状である。プレキャストコンクリート構造物に荷重が作用するとき、部材接合部にはせん断力が発生し、このせん断力がある一定値に達するとせん断スリップが発生することが予想される。本研究は、一連の静的および動的せん断スリップ実験を行い、各種接合方法におけるせん断スリップ挙動特性とそのモデル化について検討したものである。 まとめ 横締めされたプレキャスト部材間のせん断スリップ挙動特性に対する検討結果は以下のようにまとめられる。1)コンクリート接合面に処理がなされていない場合、接触面に作用する圧縮力の0.5〜0.9倍のせん断力でスリップが発生する。静的載荷と動的載荷によるスリップ発生荷重の有意な違いは認められなかった。2)コンクリート接合面にモルタル打設されている場合、グラウト注入の有無によらず、無処理に比べスリップ発生荷重はかなり大きく、接触面に作用する圧縮力の2.2〜3.0倍のせん断力でスリップが発生する。3)シース内にグラウト注入がなされていない場合は、スリップ発生後、荷重の増加は認められないが、注入がなされている場合、荷重の増加が認められる。4)各種の処理に対して、接合部のせん断挙動は、比較的簡単なモデルで表すことができる。今後、このようなせん断スリップ特性を基本に、プレキャストコンクリート構造の挙動特性、破壊形式そして破壊荷重の予測への適用が必要と考えられる。 |
PDFファイル名 | 010-01-2099.pdf |