種別 論文
主題 60キロ級の高張力鋼を用いたSRC柱のせん断耐力
副題
筆頭著者 津田和征(大阪工業大学)
連名者1 益尾 潔(日本建築総合試験所)
連名者2 南 宏一(大阪工業大学)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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3
先頭ページ 629
末尾ページ 634
年度 1988
要旨 はじめに
建築構造物の高層化、大型化に伴う構造物の自重増加は、下層の柱に大きな圧縮力とせん断力が作用するため、耐震工学上、懸念される点の一つである。本研究は、高張力鋼をSRC構造に導入することにより部材断面も小さく出来き、その問題を解決できるものと考え、その適用性についての基礎資料を得る目的で行ったものである。本論文では、せん断破壊を生じるSRC柱の鋼材に60キロ級の高張力鋼を用いた場合、鉄骨部分と鉄筋コンクリート部分とが、それぞれ十分にその特性を発揮できるかどうかということに注目してせん断実験を行い、その破壊性状を明らかにするとともに鋼材の材質および作用軸力比が終局せん断耐力に及ぼす影響について考察するものである。さらに鉄骨鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説(SRC規準という)[1]で提案されている終局せん断耐力式の適用性についてもあわせて検討する。
結論
せん断破壊を生じるSRC柱の鋼材に60キロ級の高張力鋼を用いた場合、SRC柱としての最大耐力時の変形量は、鋼材の強度増加に伴い増加する。鉄骨部分の負担せん断力は、各試験体ともSRC柱としての最大耐力時にほぼ最大耐力に達する。鉄筋コンクリート部分の最大負担せん断力は、作用軸力比および鋼材の材質に関わらず、ほぼ一定値をとり、その時の変形量は、40キロ級の鋼材を用いた場合には、SRC柱としての最大耐力時の変形量とほぼ一致するが、60キロ級以上の鋼材では、一致しない。したがって、60キロ級の鋼材を用いた場合、普通鋼と同等の安全率を与えるためには鉄筋コンクリート部分の耐力を若干補正してSRC規準を適用する必要がある。
PDFファイル名 010-01-2112.pdf


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