種別 | 論文 |
主題 | 鉄筋コンクリート梁柱部材のせん断設計法 |
副題 | |
筆頭著者 | 市之瀬敏勝 (名古屋工業大学) |
連名者1 | 大岸佐吉(名古屋工業大学) |
連名者2 | 青山博之(東京大学) |
連名者3 | 渡辺史夫(京都大学) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 10 |
号 | 3 |
先頭ページ | 657 |
末尾ページ | 662 |
年度 | 1988 |
要旨 | まえがき これまで、鉄筋コンクリート部材のせん断設計は、荒川式・広沢式などの実験式によることが多かった。しかし、Nielsen[1]Thurlimann[2] 称原[3] 南[4]らの研究により、2次元的な応力の釣合を考慮したせん断設計への道が開けつつある。本論文は、これらの研究の延長線上にせん断設計法を提案する。この方法は、青山・市之瀬ら[5]が示した方法を基に、実験との適合性を考慮して若干の修正を加えたものである。なお本論文では、塑性変形が生じる部材(靱性部材)において、危険断面から1.5×D(D:部材のせい)の領域をヒンジ領域と呼ぶ。 結論 本報告の提案式によって、部材の必要変形能力に応じたせん断設計を行うことができる。本提案式は、軸カが大きくせん断補強筋量の少ない非靱性部材に関して大きめの安全率を与える。(注1)大地震時、塑性ヒンジに生じると予想される回転角をRpと呼ぶ。Rpは、部材角Rや塑性率μよりも簡単に計算できる。例えば次の手順による。(1)建物のDs値から各階の必要塑性層間変形角を計算する。(梁降伏型であれば各階共通)(2)各構成部材(梁・柱・耐震壁等)を剛塑性であると考えて幾何学的計算によりRpを求める。(注2)Nielsen[1]や南[4]が示したように、曲げ主筋とせん断補強筋が同時に降伏する釣合状態が存在するため、この仮定は危険側の要素を含む。しかし、コンクリートの有効強度を十分小さくとれば、この危険性を回避できると筆者らは考える。(注3)式(6)は無条件にQsuの最大値を与える。式(7)はβ≦1の条件による。(注4)式の誘導の詳細は文献[6]に示した。 |
PDFファイル名 | 010-01-2117.pdf |