種別 | 論文 |
主題 | 鉄筋コンクリートはり部材の温度応力挙動 |
副題 | |
筆頭著者 | 金津 努(電力中央研究所) |
連名者1 | 石田博彰(電力中央研究所) |
連名者2 | 小室真一(東電設計) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 10 |
号 | 3 |
先頭ページ | 709 |
末尾ページ | 714 |
年度 | 1988 |
要旨 | まえがき 原子力発電所の原子炉格納容器および熱交換媒体を通す配管系の支持構造部材等、高温に曝される鉄筋コンクリート(RC)構造部の設計においては、温度荷重が重要な設計荷重となる。従来、温度荷重は、RC部材の剛性を全断面剛性に比較して2/3、1/2に低下させることでひびわれの発生の影響を考慮し評価されており、この低下率の妥当な数値を求めるためRC部材の剛性評価の研究が多く行われている。しかし、実際に温度条件が賦与されクリープや乾燥収縮による温度応力の緩和が著しくなるような場合について、温度荷重そのものあるいは部材剛性を実験的に把握したような報告はほとんど見受けられない。本報告は、制御系がクローズした装置を用い、温度荷重のみ作用する場合を対象として、温度荷重による断面力(曲げモーメント)を直接測定する実験を行い、その挙動について検討を行った結果をとりまとめたものである。 まとめ 以上、本研究の範囲で得られた結果を以下に要約する。(1)コンクリートの熱膨張性状は、処女加熱時と再加熱時とは異なる。しかし、2回目以降の昇降温に対しては、ほぼ可逆的な伸びひずみ挙動を示す。(2)鉄筋コンクリートはり部材に生ずる処女加熱時の拘束モーメントは、高温側温度条件が100℃以上であればコンクリートのクリープや乾燥収縮のためごく短期間に零まで低下する。(3)再加熱時に生ずる拘束モーメントは、コンクリートのクリープや乾燥収縮による低下はほとんど生じず、ひびわれの進展に伴う部材の剛性低下に支配される。(4)再加熱時に鉄筋コンクリートはり部材に発生する拘束モーメントを評価する簡易的な方法を示し、概ね良好な拘束モーメントの値を算定できることを検証した。 |
PDFファイル名 | 010-01-2126.pdf |