種別 報告
主題 鉄筋の直接通電加熱工法による連壁立坑開口部解体
副題
筆頭著者 笠井 芳夫(日本大学)
連名者1 中川 和平(前田建設工業)
連名者2 西多  致(前田建設工業)
連名者3 菅原 甫靭(前田建設工業)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 139
末尾ページ 144
年度 1988
要旨 はじめに
鉄筋の直接通電加熱工法は、原子力発電所の廃止措置(デコミッショニング)に伴う放射化コンクリートの表層剥離の解体技術として開発されたものである。本工法は種々の解体に利用することができ、特に設計段階で解体が計画されている場合に有効である。その例として、連壁立抗の開口部形成のための部分解体の工事がある。連壁の鉄筋籠を組む段階で、開口部位置に通電用の鉄筋を予め配置し、解体を行う直前に、これらの鉄筋を通電加熱する。その結果、通電鉄筋までの表層剥離が容易となり、解体能率は上り、特に解体に伴う粉塵は少なくなり、作業環境が改善できる。本工法を鉄筋コンクリートの部分解体に適用し、工法として実用化を計るために行った一連の実験(基礎実験、実大実験、施工実験)について報告する。
まとめ
今回の一連の実験結果から、表層剥離の解体技術として開発された本工法が、連壁立坑開口部の解体のような鉄筋コンクリート構造物の部分解体にも適用でき効果のあることがわかった。(1)通電による非解体部への影響について、温度、ひびわれともに特に問題のないことが確かめられた。すなわち、通電によって起こるコンクリートのひびわれは全通電鉄筋を含む平面上に発生し、コンクリートの母体側には進展しない。またコンクリートおよび鉄筋の温度上昇も極く局所的であり、通電鉄筋から数cm離れると、コンクリートの場合20℃〜30℃、鉄筋の場合40℃〜50℃でかつ温度保持時間は短い。鉄筋コンクリート構造物として特に問題のない温度範囲に収まっている。(2)通電後の解体能率は、無通電に比べて、ハンドブレーカの場合約1.5〜2倍、ジャイアントブレーカの場合約2.5〜3倍の結果が得られた。(3)付加的な作業となる通電作業の能率化やハンドブレーカの解体効率をさらに良くするために、種々の改善が必要である。
PDFファイル名 010-02-1025.pdf


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