種別 | 報告 |
主題 | 炭素及びアラミド長繊維強化プラスチック異形筋補強コンクリートの力学的性状に関する実験研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 福島 敏夫(建設省) |
連名者1 | 樫野 紀元(建設省) |
連名者2 | 柳 啓 (建材試験センター) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 10 |
号 | 2 |
先頭ページ | 683 |
末尾ページ | 688 |
年度 | 1988 |
要旨 | はじめに 近来、コンクリ-トの予想外に早い中性化や、海砂の使用及び海岸地帯での飛来塩分等によるコンクリート中の内部鉄筋の腐食に伴う各種環境下でのコンクリート構造物についての劣化問題とその対策についての社会的関心が高い。内部鉄筋の腐食に伴うコンクリ−ト構造物の劣化の抑制のために、仕上材による補修効果を期待したり、劣化した鉄筋コンクリ−ト部材の補強・交換を行ったりする場合もあるが、いずれも対症療法的で、その後にも鉄筋の腐食による劣化は進行する恐れがある。補強筋として鉄筋を使用する限り、腐食という宿命は避けることかできない点は否めない。他方、最近、炭素繊維やアラミド繊維等の軽量・高強度・高耐食性の新繊維が供給されるようになり、建設分野への有効な活用への期待が大きく、短繊維補強コンクリートに関する研究報告も多い。しかし、新素材繊維の特性を最大限生かした補強効果を期待するためには、長繊維補強コンクリートの方が合理的であると考えられる。従って、このような状況を勘案すれば、炭素長繊維やアラミド長繊維等で強化されたプラスチック異形筋を鉄筋代用のコンクリート用高機能性補強筋として利用することができれば、内部鉄筋の腐食の問題の解決と新素材の有効な活用によるコソクリ−ト構造物の性能向上という−石ニ鳥の効果が期待され、この線に添ったいくつかの、研究報告もある。本報告では、炭素繊維及びアラミド繊維強化プラスチック異形補強筋コンクリートの力学的性状と耐久性に関する実験の結果を述べると共に、これらの補強筋に対する許容応力度に関して考案を加えるものである。 まとめ 海砂の使用や、コンクリートの予想外に早い中性化や、海岸での飛来塩分に起因するコンクリートの内部鉄筋の腐食の問題に対処する試みとして、炭素長繊維強化不飽和ポリエステル樹脂異形筋及びアラミド長繊維強化ビニルエステル樹脂異形筋の鉄筋代用補強筋としての適用性を検討するために、補強コンクリートついて、曲げ強度及び付着強度試験及び耐久性試験を行って、その性状を調べた。その結果、この実験の範囲内では、コンクリートとの付着性が凍結融解を受けたり、高温に暴露される場合では低下する傾向があるものの、コンクリート用の補強筋として十分適用可能と考えられる結果を得た。許容応力度として、引張強度の3分の1を考えると、つり合い補強筋比の考え方に立って、最大曲げ荷重の実験結果をうまく説明することができる。 |
PDFファイル名 | 010-02-1121.pdf |