種別 | 報告 |
主題 | 各種環境下におけるアルカリ骨材反応の進展について |
副題 | |
筆頭著者 | 岡田 清(福山大学) |
連名者1 | 近藤 茂(関西電力株式会社) |
連名者2 | 藤田 哲満(関西電力株式会社) |
連名者3 | 岡本 潤二(近畿コンクリート工業) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 10 |
号 | 2 |
先頭ページ | 773 |
末尾ページ | 778 |
年度 | 1988 |
要旨 | まえがき ここ数年来、コンクリート構造物の早期劣化要因としてアルカリ骨材反応が社会的問題になっているが、このアルカリ骨材反応に影響する因子は種々あり、その解明が急がれている。このうち、環境条件がアルカリ骨材反応におよぼす影響を把握することは、今後、アルカリ骨材反応防止対策等を確立する上で重要であると考えられる。筆者らは、各種環境下におけるアルカリ骨材反応の進展度調査を目的として6環境条件下(地上、地中、半地中、半海水中、海水中、淡水中)におけるコンクリート試験体のクラック幅・長さ、膨張量、超音波伝播速度等の諸計測を実施中であり、本報告ではこれらの39ヵ月間にわたる諸計測結果について報告する。 まとめ アルカリ骨材反応におよぼす各環境条件の影響は、反応の発現度合の差はあるものの、39ヵ月程度の経年の範囲内ではあまり明瞭ではないと考えられるが、諸計測結果をまとめると以下のとおりである。(1)試験体側壁部がベース部に比べ、格段に著しい劣化性状を示す理由は、それぞれの使用粗骨材の反応性状の相違に起因するものと考えられる。(2)測定開始時のクラック発生度を考慮しても、最も顕著な劣化の進展を示すものは、海水中環境である。(3)測定開始時にアルカリ骨材反応の発現度が大きいものほど、その後の劣化の進展度は小さくなる傾向にある。(4)試験体と同じ部材のベース部、測壁部それぞれから採取したコアの残存膨張量と試験体の膨張量の関係は、試験体の測定位置によっては相関が認められるが、概して試験体の膨張量の値が大きいようである。(5)超音波伝播速度測定結果では、各環境条件の相違および経時的な劣化の進展は明確ではないが、部位別の測定値は、コンクリートの劣化程度を表していると考えられる。 |
PDFファイル名 | 010-02-1138.pdf |