種別 | 論文 |
主題 | フライアッシュのキャラクタリゼーションがアルカリ骨材反応に及ぼす影響 |
副題 | |
筆頭著者 | 井上毅(東京工業大学) |
連名者1 | 大賀宏行 (東京工業大学) |
連名者2 | 丸山修(東京工業大学) |
連名者3 | 長滝重義 (東京工業大学) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 11 |
号 | 1 |
先頭ページ | 93 |
末尾ページ | 98 |
年度 | 1989 |
要旨 | まえがき フライアッシュによるアルカリ骨材反応の膨張抑制効果は、従来から数多くの研究により認められている。しかしながら、フライアッシュの種類によりその効果が異なること、またフライアッシュによっては、少量の置換率では無混和の場合よりも大きな膨張を引き起こす場合があるなどの問題点があることも指摘されており、これらの原因についても未だ解明されていないのが現状である。その理由として、フライアッシュのアルカリとの反応性については、これまであまり検討されておらず、アルカリ骨材反応に及ぼす影響が十分に明らかにされていないためであると考えられる。 そこで本研究では、発電所および採取時期の異なる数種のフライアッシュを用い、それぞれについてアルカリとの反応に関係のある物理的および化学的性質を調査し、これらの諸性質がアルカリ骨材反応の抑制に及ぼす影響について検討を加えた。 まとめ 以上の結果から、本研究ではフライアッシュによるアルカリ骨材反応抑制機構の解明の手掛りとなる次のような結論が得られた。フライアッシュによるアルカリ骨材反応膨張抑制効果は、その種類によって異なり、特に置換率が小さいほど(本研究では5%)、その差は顕著に現れる。この原因は、フライアッシュのアルカリに対する反応性の違い、すなわちフライアッシュ中の非晶質SiO2量およびフライアッシュの粒経が大きく影響を及ぼしていると考えられる。一方、置換率が増加すると、種類による差が小さくなる。これは、フライアッシュの反応性の違いよりも、フライアッシュ置換によるセメントのアルカリ量の希釈効果が卓越するためであると考えられる。これらを総合すると、フライアッシュのアルカリ骨材反応抑制効果は、フライアッシュの(平均粒経)2あたりの非晶質 SiO2量に置換率を乗じた指標により説明できることが示された。 |
PDFファイル名 | 011-01-1013.pdf |