種別 | 論文 |
主題 | 膜養生剤によるコンクリート表層強度の向上に関する研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 上村克郎 (宇都宮大学) |
連名者1 | 橘高義典 (宇都宮大学) |
連名者2 | 小西敏正(宇都宮大学) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 11 |
号 | 1 |
先頭ページ | 183 |
末尾ページ | 186 |
年度 | 1989 |
要旨 | はじめに コンクリート表面のポップアウト、剥落などは、コンクリート片落下による危険性だけではなく、構造部材の耐力低下にも結びつくため、鉄筋コンクリート構造物の耐久性を考えるうえで重要な問題となる。これらの原因には、中性化による鉄筋発錆、アルカリ骨材反応、凍結融解などの種々の内部膨張による劣化を挙げることができるが、このようなコンクリート表層部の膨張破壊は表層部の強度、特に引張強度に依存するといえる。本研究は、鉄筋コンクリート部材の耐久性にかかわる表層部の耐力向上を目的とするものであり、型枠脱型後のコンクリートからの水分散逸を制御する方法として膜養生剤に着目し、それらがコンクリート表層部(5〜20mm)の強度に及ぼす影響について考察した。耐久性にかかわる表層部の強度を評価する方法は、コンクリート表層部へ埋込んだボルトの引抜き試験とし、各種条件の試験体についてボルト引抜き耐力ならびにそれより推定される表層部の引張強度を求めた。 まとめ 1)各種養生条件のコンクリート供試体について、表層部の埋込みボルトの引抜き耐力を求めた結果、各埋込み深さにおいて、シール状態のものが耐力が最も大きく、次に膜養生剤を塗布したもの、最も弱いものが無塗布となった。膜養生塗布と無塗布との差は初期材令では小さく、材令の経過とともに大きくなる傾向があった。2)引抜き耐力より表層部の引張強度を求めた結果、表面に近いほど引張強度は低くなる傾向があり、特に無塗布のもので顕著であった。膜養生剤塗布による強度向上の効果は表面に近いほど大きかった。3)透湿度が低い膜養生剤ほどコンクリート表層部の強度は大きくなる傾向があった。 |
PDFファイル名 | 011-01-1028.pdf |