種別 | 論文 |
主題 | 各種コンクリートの破壊力学パラメタ |
副題 | |
筆頭著者 | 六郷恵哲 (岐阜大学) |
連名者1 | 岩佐正徳 (岐阜大学) |
連名者2 | 鈴木泰生 (岐阜大学) |
連名者3 | 小柳洽(岐阜大学) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 11 |
号 | 1 |
先頭ページ | 247 |
末尾ページ | 252 |
年度 | 1989 |
要旨 | まえがき 最近、コンクリート構造物(特に無筋構造物)の解析に、コンクリートの破壊力学が適用されるようになってきた。コンクリートの破壊力学では、破壊エネルギーを引張軟化曲線下の面積と結び付け、有限要素法などによる数値解析に適した構成則を提案しているところに特徴がある。また、コンクリートの引張に対する性能を改善する方法として、鋼繊維をはじめとする繊維を混入する方法や、各種のポリマーを混入する方法がある。これらを混入することにより改善されたコンクリートの引張に対する性能を評価するためには、従来用いられてきた割裂引張強度や曲げ強度だけでは不十分であり、破壊エネルギーや引張軟化曲線などの破壊力学パラメタが有効であると考えられる。 そこで本研究では、RILEMが提案している破壊エネルギーを求めるための3点曲げ試験を行って破壊エネルギーを求め、J積分を用いた引張軟化曲線の推定法(新J積分法)によって引張軟化曲線を推定し、鋼繊維補強コンクリートならびにポリマーセメントモルタルの破壊エネルギーと引張軟化曲線の形状について検討した。 まとめ (1)鋼繊維やポリマーを混入することにより破壊エネルギーは改善され、特に鋼繊維を混入することにより破壊エネルギーは格段に改善された。 (2)コンクリートの引張に対する性能改善の評価の指標に、特性長さを用いた場合、鋼繊維補強コンクリートの破壊エネルギーも特性長さも、プレーンコンクリートのそれよりも著しく大きくなった。 (3)ポリマーセメントモルタルの場合は、破壊エネルギーが増加するにもかかわらず、特性長さは小さくなった。しかし、このことから直ちに、ポリマーセメントモルタルが通常のモルタルと比べ脆性的な破壊を示すものとはいえず、特性長さと概念の適用にはなお検討が必要であると考える。 (4)各種コンクリートの引張軟化曲線の形状は引張強度や最大開口変位の違いこそあれ、どれも類似した形状をしており、引張軟化曲線を無次元化して表せば、概略的には1本の曲線によって代表させることができる。 |
PDFファイル名 | 011-01-1040.pdf |