種別 論文
主題 超音波画像によるコンクリート内部の欠陥検出
副題
筆頭著者 吹上紀夫 (船舶技術研究所)
連名者1 津島聰(船舶技術研究所)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
11
1
先頭ページ 321
末尾ページ 326
年度 1989
要旨 まえがき
鉄筋コンクリートやPC材を使った海洋構造物および沿岸構造物等において、打設硬化時の亀裂、内部空洞、塩害等による亀裂損傷は鉄筋の腐食など強度維持に必要な材料の破壊につながる。このような欠陥は構造物の信頼性を向上させるために、非破壊検査で確認する必要がある。これまで、コンクリートの超音波探傷は内部での散乱による減衰が大きいため殆ど使用されていなかった。しかし、構造物は透過探傷が出来ないものや欠陥等の深度の検出を必要とするものが多いため、従来よく利用されているX線よりも簡便で、かつ、安全性が高い超音波探傷の実用化が多方面で要望されるようになって来た。 当船研大阪支所では従来より、FRP複合材の超音波探傷を行ってきたが、この技術を応用してコンクリートの超音波探傷についても検討した。本報はこれを更に発展させ、超音波による画像化を試みたものである。画像化する手順として、まず、コンクリートに対する超音波の伝播状況を把握し、最適周波数の選定と底面エコー、欠陥エコーおよび散乱エコーの相関関係を求め、これらのデータをもとにBスコープ(断面映像)画像化手法を試みた。そして、コンクリートのBスコープ画像化が十分可能である結果を得た。
あとがき
コンクリートやFRPのように異質材の複合によって構成される材料は、金属のように均質材でないため超音波の散乱エコーが激しく、欠陥エコーの検出が難しい。しかし、検出する欠陥エコーレベル等を基礎試験で把握し、画像化に適する定数を設定することと、ゲート内のエコーレベルを色分けして判定するような手法を用いれば、コンクリートのような材料でも十分画像探傷が可能である結果を得た。又、本報では、面像探傷の可能性を検討する段階であったため、比較的小さな試験体を用いたが、今後は、更に大きな試験体あるいは構造体の画像探傷を目的として、もっと低い周波数の利用を検討する予定である。そして、海洋構造物だけでなく、陸上の構造物についてもこの画像探傷を試み、この手法の能力を確認したいと考えている。
PDFファイル名 011-01-1053.pdf


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