種別 | 論文 |
主題 | 膨張コンクリートの弾塑性を考慮した仕事量の概念について |
副題 | |
筆頭著者 | 辻幸和(群馬大学) |
連名者1 | 落合光雄(住友セメント) |
連名者2 | 黒澤隆(石川島建材工業) |
連名者3 | 岩崎和義 (竹中工務店) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 11 |
号 | 1 |
先頭ページ | 373 |
末尾ページ | 378 |
年度 | 1989 |
要旨 | まえがき 膨張コンクリートの膨張量およびケミカルプレストレスの推定方法には、無拘束状態で測定された膨張量より予測する方法、潜在膨張量を一定として求める方法、"単位体積当りの膨張コンクリートが拘束に対してなす仕事量"の概念を用いて推定する方法などがある。仕事量の概念を用いると、膨張コンクリートに導入されるケミカルプレストレス等を簡便に推定することができる。しかしながら、膨張コンクリートに対する拘束量が増加するに従って、クリープおよび弾性変形の影響が大きくなるため、実際に測定された膨張ひずみから求まる仕事量は、小さくなる傾向がある。 本研究では、一軸方向に拘束を受ける膨張コンクリートについて、まず、膨張により生じたケミカルプレストレスによって発生するクリープおよび弾性変形によるひずみの損失分を考慮した仕事量の算定方法を提示する。その後この仕事量が拘束の程度にかかわらず一定となるか否かについて検討した結果を報告する。 結論 膨張コンクリートの弾塑性を考慮した仕事量についての解析結果を、膨張ひずみから求まる仕事量と比較検討した。クリープおよび弾性変形を考慮した仕事量は、考慮しない場合に比べてすべて大きな値となり、拘束鋼材比が増加することにともなう仕事量の減少率は小さくできた。また、使用セメントや配合により、拘束鋼材比にかかわらず仕事量が一定と見なせる場合、逆に仕事量が拘束鋼材比とともに増加する場合も得られた。仮定した膨張コンクリートのクリープ係数およびヤング係数については、今後検討していかなければならないが、本研究で提案した仕事量の概念に基づけば、ケミカルプレストレス等の推定が、これまで以上に精度よく、また適用範囲を拡大して、行うことができるものと思われる。 |
PDFファイル名 | 011-01-1062.pdf |