種別 論文
主題 水和熱を低減した特殊水中コンクリートの諸特性
副題
筆頭著者 高木兼士 (五洋建設)
連名者1 大橋清一 (五洋建設)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
11
1
先頭ページ 391
末尾ページ 396
年度 1989
要旨 まえがき
近年、環境保全および水質汚濁防止の見地から、水中で分離しない特殊水中コンクリートによる施工が急速に普及している。一方、海洋構造物は年々大型化する傾向にあり、これに特殊水中コンクリートを利用しようとする機運にある。大型の海洋構造物を施工する場合にはマスコンクリートとなり温度ひびわれに留意する必要がある。特殊水中コンクリートは単位セメント量が比較的大きいので、水和熱を低減し温度上昇を抑制したいわゆる低熱タイプのコンクリートとすることが考えられる。 水和熱を低減する手段として、高炉スラグ微粉末(以下、高炉スラグと称す)、フライアッシュなどの混和材を混入する方法、水和熱抑制剤と称される混和剤を添加する方法等がある。混和材を利用する方法では、高炉スラグを大量に使用することが温度上昇を抑制するうえで効果的であるという報告もあり、その実用化が望まれるところである。 本研究は、水和熱を低減し温度上昇を抑制した特殊水中コンクリートの開発を目標として、高炉スラグを大量に混入した場合(2種混合)、さらにフライアッシュを併用したとき(3種混合)のコンクリートの流動特性、水和熱の低減効果および強度特性について検討したものである。
まとめ
水和熱を低減した特殊水中コンクリートの諸特性について検討した結果、以下のことが明らかとなった。 (1)特殊水中コンクリートの流動特性をスランプフローで評価した結果、長時間(少なくとも2時間)流動性を保持することが可能である。これは、遅延剤添加による効果が大きい。 (2)混和材で置換したときの断熱温度上昇量は、高炉スラグ置換率が70%を越えると急激に低下する。混和材置換率を90%とした場合、高炉スラグとフライアッシュを併用した3種混合では高炉スラグのみで置換した2種混合に比べて水和熱抑制効果に対する顕著な差異は認められない。 (3)混和材で置換したときの圧縮強度は、水和熱の低減効果により初期強度の発現は小さいが長期にわたる強度の増進を期待することができる。混和材置換率が90%の場合、フライアッシュを併用することのメリットは小さい。 (4)コンクリートの引張強度および温度上昇量から求まる適切な高炉スラグの置換率は90%程度と考えられる。
PDFファイル名 011-01-1065.pdf


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