種別 | 論文 |
主題 | 液化窒素を用いた沈埋函体側壁コンクリートプレクーリングの施工 |
副題 | |
筆頭著者 | 加藤和彦(清水建設) |
連名者1 | 松森秀美(首都高速道路公団) |
連名者2 | 清水徹(川崎航路トンネル) |
連名者3 | 松岡彰(多摩川トンネル) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 11 |
号 | 1 |
先頭ページ | 427 |
末尾ページ | 432 |
年度 | 1989 |
要旨 | はじめに 近年、長大橋の下部工、沈埋トンネル、原子力発電所のベースマットなど、コンクリート構造物の大型化に伴い、セメントの水和熱による温度ひびわれ制御が構造物の耐久性、機能性などの点から重要な検討課題になっている。温度ひびわれの制御方法には各種のものがあり、冷水や氷によるプレクーリング工法は古くから実施されている方法である。現在建設中の高速湾岸線沈埋トンネル函体は水密性の高いコンクリートを要求されている。図−1に示すように側壁コンクリートは壁厚が1.25mであり、とくに夏期においては低発熱型セメントの使用等配合面からの対策に加えて、プレクーリングなどの他の対策を講じる必要があった。そこで温度ひびわれ制御対策としてその効果が確実なプレクーリングを選定し、液化窒素(LN2)で冷却した細骨材(以下、冷却砂)を用いたプレクーリング工法を採用して約5000m3の冷却コンクリートを打設した。本工事のような細骨材冷却によるプレクーリング工法の施工事例の報告は少ない。本報告は、既設のバッチャプラントに冷却砂製造装置を組み込んで実施した、沈埋トンネル側壁用冷却コンクリートの施工結果に基づいて、コンクリート温度管理結果、冷却効率、アジテータ車による運搬時の温度上昇について検討したものである。 まとめ 本研究は、沈埋函体側壁コンクリートの温度ひびわれ制御対策の一つとして実施した、液化窒素を用いたプレクーリング結果に基づいて、コンクリート温度、冷却効率等について検討したものである。本研究で得られた主な成果を列挙すれば次のとおりである。 (1)コンクリート1m3を1℃冷却するのに必要なLN2量は、8.4kg/m3℃程度であり、クールダウンなどを含めた場合が9.5kg/m3℃程度であった。 (2)冷却コンクリートの運搬および、圧送時の温度上昇量は、気象条件の変化の影響をあまりうけず、それぞれの平均は1.4℃、1.3℃程度であった。 (3)プラントでの冷却コンクリートの練上がり温度、現場着、および筒先でのコンクリート温度を練上り温度にフィードバックして温度管理を行った結果、筒先温度はすべて目標とした打込み温度(20℃以下)を満足することができた。 |
PDFファイル名 | 011-01-1071.pdf |