種別 | 論文 |
主題 | コンクリート構造物の耐久性能の定量的評価 |
副題 | |
筆頭著者 | 山中克夫 (三井物産) |
連名者1 | 小沢一雅 (東京大学) |
連名者2 | 國島正彦 (東京大学) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 11 |
号 | 1 |
先頭ページ | 487 |
末尾ページ | 492 |
年度 | 1989 |
要旨 | まえがき コンクリート構造物の早期劣化の問題が呈されている現在、コンクリート部材の耐久性能を定量的に評価する方法は、確立されていないのが現状である。部材表面付近において堅固で空隙の少ない密実なコンクリートを実現し、劣化の原因となる外的要因の部材内部への伝播を制限することは、構造物の耐久性能を向上するために重要である。本研究は、コンクリート部材表面付近の密実さを比較的簡単に定量的に評価する試験方法を提案した。 まとめ 真空乾燥法は、コンクリート部材表面付近の密実さの特性を評価するために有効な手法であると考えられる。特徴をまとめると以下のようになる。 (1)12時間の真空乾燥で、部材表面から少なくとも深さ6mm程度の部分の水の移動が生じていると考えられ、耐久性能に影響をおよぼす外的要因が浸入する部材表面部付近の密実さを評価できる。 (2)真空乾燥法によって測定される蒸発水量で、材料特性の違いによる空隙の量、施工方法の違いによる比較的大きな空隙の影響について同時に評価することができる。 (3)単位表面積当りの水分蒸発量を評価基準とすることより、異なる形状の供試体にも適用できる。 (4)コンクリート内部で蒸発する水は、容易に蒸発することができるいわゆる自由水であると考えられる。その移動しやすさは、鋼材腐食に対して有害な外的要因のコンクリート内部への浸入に対する抵抗性と密接な関係があると思われるので、真空乾燥法は、鋼材腐食に対するコンクリート部材の耐久性能を、定量的に評価できる試験方法であると考えられる。 |
PDFファイル名 | 011-01-1081.pdf |